倶楽部メモ(846)

令和5年1月8日〜1月14日

急行「きたぐに」の郵便車・急行「つるぎ」の寝台車



投 稿 者  国鉄マニアのモデラー

投 稿 日  2023/1/8 17:32

タイトル 「きたぐに」の郵便車

 

鉄道模型で編成を組む際に気になっていた事です。
「きたぐに」にはオユ10が組み込まれていましたが、
オユ11も組み込まれた事はあるのでしょうか?
自分はオユ11しか持っていないのでずっとそれで代用していましたが
実際にあったのでしょうか?




投 稿 者  仙コリ

投 稿 日  2023/1/8 21:53

タイトル Re:「きたぐに」の郵便車

 

国鉄マニアのモデラー様

急行「きたぐに」の郵便車についてのご質問ですが、オユ10とオユ11は登場時期も一緒で、
どちらも取扱便用の郵政省所有車ではありますが、オユ11は全車両が品川(昭和47年頃より
汐留)及び門司に配置されて、ほぼ東京−門司間の列車専用として運用されていたようです。
(晩年の昭和58年頃より→札幌→米子の配置となりますが)

一方、急行「きたぐに」の車両は、郵便車を含めて宮原配置の車両が使用されていたよう
なので、急行「きたぐに」にオユ11が使用された事は無いと思われますので、模型的にも
こだわるのであればオユ10を入手される事をお勧めします。




投 稿 者  クモイ103

投 稿 日  2023/1/9 9:21

タイトル Re2:「きたぐに」の郵便車

 

国鉄マニアのモデラ―様

仙コリ様のおっしゃる通りですが、ちょっと補足します。

同時期にほぼ近い形態で登場したオユ10形とオユ11形の違いは、区分棚の数です。
11形の方が区分室が広いため、側面上部の採光窓が1つ多くなっています。

「鉄道ピクトリアル2017年2月号別冊 国鉄形車両の記録 10系軽量客車」によれば、
東京−門司間を結ぶ取扱便は区分棚数を従来車より多く設置した車両が用いられ、
これに対応したのがオユ11形ということです。
鉄道郵便の業界では、「東門線」という専門用語もあったかと記憶しています。

このような線区の特性に合わせた特殊仕様車でしたから、
鉄道郵便が衰退に向かった晩年は別として、
東海道・山陽筋以外ではまず使用されなかったのではないかと推測します。

もっとも遠目では10か11か判別しづらい双子のような形式ですし、
それよりも各形式内での非冷房車と冷房車の違いの方がはるかに目立つくらいですから、
模型でどう“運用”されるかはオーナー様のこだわり次第でしょう。




投 稿 者  国鉄マニアのモデラー

投 稿 日  2023/1/9 12:22

タイトル Re3:「きたぐに」の郵便車

 

仙コリ様 クモイ103様

ご丁寧にご説明頂きありがとうございますm(*_ _)m
やはりオユ11は使用されていなかったんですね…。
確かに遠くから見ても10か11か判別するのは中々難しいですもんね。
オユ10も早めに導入して完璧な編成に仕立てたいと思います。

それと、もう1つ疑問に思っている事があるのですが、
スハネ30の過渡期に急行つるぎでスハネ30と10系寝台車の混結はあったのでしょうか?




投 稿 者  仙コリ

投 稿 日  2023/1/9 13:08

タイトル Re4:「きたぐに」の郵便車

 

国鉄マニアのモデラ―様

クモイ103様から詳しい解説をしていただきましたが、オユ10とオユ11は双子のような形式
という事で、見た目の違いが分かるように、VC図面をもとに側面の比較図面を作成してみました。

採光窓の数の違いと、区分室の広さの違いからくる扉位置の違いなど、違うといえば違うけれども、
遠目にはあまり変わらないともいえるので、当面はオユ11で代用しておき
オユ10が入手しやすく
なったら導入するというのでよいのではないでしょうか?

NゲージでKATOのオユ11をお持ちで、オユ10の再生産待ちであれば、グリーンマックスの
キットを利用するのも、ひとつの手ではあると思いますが。




投 稿 者  仙コリ

投 稿 日  2023/1/9 14:31

タイトル 急行「つるぎ」の寝台車について

 

国鉄マニアのモデラ―様

急行「つるぎ」の寝台車についてのご質問ですが、具体的なスハネ30と10系寝台車の
混結編成例は見つけられませんでしたが、当サイトのリンク先である「ARC資料館」
によりますと、昭和38年10月1日から昭和40年9月まで、スハネ30が2両・オハネ17が
2両連結されていたようです。

資料的な裏付けとしては、時刻表の昭和39年10月号に掲載されている列車編成表に
おいて、505・506レ急行「つるぎ」の2等寝台車の連結両数は4両となっており、
鉄道ピクトリアル2006年8月号 スハ32系特集(2)によると、昭和39年10月1日
改正における505・506レ急行「つるぎ」でのスハネ30の使用状況が2両×2組
となっているので、残りの2両×2組は10系寝台車という事になります。

なお、急行「つるぎ」は昭和40年10月改正で電車急行「金星」となり、昭和43年10月
改正で再び客車急行「つるぎ」となりますが、上記ピクトリアル誌によると
昭和43年10月1日改正における急行「つるぎ」でのスハネ30の使用状況は8両×2組
となっているので、急行「つるぎ」における、スハネ30と10系寝台車の混結編成は、
昭和38年10月1日から昭和40年9月までであると思われます。




投 稿 者  国鉄マニアのモデラー

投 稿 日  2023/1/9 17:55

タイトル Re5:「きたぐに」の郵便車

 

仙コリ様

非冷房のオユ10が昨年12月に旧型客車セット(青)にて再販されていますので、
そちらのバラシ or ASSY1組を入手して編成に組み込もうと思います。
あるいは中古で冷房化改造された車両を探すのも手段です
。ですが、当面の間はオユ11で代用しようと思います。




投 稿 者  国鉄マニアのモデラー

投 稿 日  2023/1/9 17:59

タイトル Re:2 急行「つるぎ」の寝台車について

 

仙コリ様

オハネ17……、音戸セットのバラシを探す必要がありますね…。
セット品にしか入っていない客車ですので中々見かけない上にお高いですが、
気長に集めていこうと思います。
(スハネ30も同時進行で集めようと思います)




投 稿 者  クモイ103

投 稿 日  2023/1/12 22:09

タイトル Re:3 急行「つるぎ」の寝台車について

 

仙コリ様

さらっと流し読みで見落としており、今さら気付きました。
2023/1/9 14:31の貴コメントで、
「急行「つるぎ」は昭和40年10月改正で電車急行「金星」となり」
と書かれていますが、
「つるぎ」→「金星」→「つるぎ」はずっと寝台車を含む客車編成でした。
電車というのはこれより前の時代の東海道夜行のことではないでしょうか。


国鉄マニアのモデラー様

昭和39年10月1日現在の「主要客車列車編成順序表」の
「裏縦貫線(下り)」ページのコピーが手元にありました。
かつて神田の交通博物館の図書室でコピーができた時代のものです。

急505=515(つるぎ)
前から10号車スハフ、9〜6号車スハ、5・4号車オハネ17、
3・2号車スハネ30、1号車オロネ10、ここまでが本編成「大6」、
その後ろに「盛荷1」マニが付きます。
また普通列車となる金沢→富山間では前に「金附8」オハが増結されます。

上りのページはコピーしていません。
なおこの資料は現在大宮の鉄博のライブラリーに引き継がれていて、
閲覧は出来る筈ですが、コピーは出来ません。




投 稿 者  仙コリ

投 稿 日  2023/1/13 8:08

タイトル Re:4 急行「つるぎ」の寝台車について

 

クモイ103様

ご指摘頂きましてありがとうございます。

私の勘違いで、ご指摘の通り昭和40年10月改正と、昭和43年10月改正での変更は、
大阪−富山間の夜行客車急行の名称が「つるぎ」→「金星」→「つるぎ」と変更されて
おり、大阪−富山間の夜行客車急行が「金星」の名称として運転されているあいだ、
「つるぎ」の名称は同区間の夜行電車急行として運転されていました。

お詫びして訂正させていただきます。




投 稿 者  クモイ103

投 稿 日  2023/1/13 19:26

タイトル Re:5 急行「つるぎ」の寝台車について

 

仙コリ様

ご確認ありがとうございます。
客車列車が「金星」になっている間に電車の「つるぎ」が存在したことは見落していました。
これはその後の愛称名統合で「立山」系統に編入された列車ですね。勉強になりました。


国鉄マニアのモデラ―様

39-10改正時の下り「つるぎ」について補足します。牽引機は下記の通りです。
・大阪→米原 EF58
・米原→田村 D51
・田村→敦賀 EF70
・敦賀→富山 ED70
なお、ED70とEF70は、列車によって使い分けがあるものの、
当時の交流電化区間である田村〜富山間の全区間で両方使用されていたようです。




投 稿 者  仙コリ

投 稿 日  2023/1/13 19:45

タイトル Re:6 急行「つるぎ」の寝台車について

 

昨日、クモイ103様にご指摘いただいた急行「つるぎ」の名称の変遷と電車化・客車化
について、私の先の文章では分かりにくく、自分がまいた種なので、表にまとめてみました。

「つるぎ」の電車化と、客車編成の「金星」への名称変更が混ぜこぜになってしまいました。
この頃の名称変更は本当にややこしいですよね。
以後気をつけます。

参考までに急行「金星」の変遷も表に入れてみましたが、この表より前に、クモイ103様に
ご指摘いただいた、153系による東海道夜行電車急行時代があったようです。

また、時刻表掲載の編成表とスハネ30の運用の変遷も表にまとめてみました。
編成表のハネの両数と、スハネ30の連結両数の差がオハネ17の連結両数であると思われます。




投 稿 者  クモイ103

投 稿 日  2023/1/14 11:53

タイトル Re:7 急行「つるぎ」の寝台車について

 

仙コリ様

お得意のまとめ表の作成、ありがとうございます。とても分かり易いです。

ところでスハネ30形客車運用状況の表で、
昭和36年の受持が「大ミハソ」となっており、参照された元資料がそうなのですが、
客車の常備駅名の略号「大ミハソ」は昭和32年1月に「大ミハ」に変更されているので、
これは元資料の誤りです。
この資料では1965(昭和40)年10月1日の編成図まで「大ミハソ」の記載が見られます。
著名な研究者でもこのような初歩的なミスを犯すものなのですね。
他山の石として私も自戒したいと思います。




投 稿 者  仙コリ

投 稿 日  2023/1/14 12:48

タイトル Re:8 急行「つるぎ」の寝台車について

 

クモイ103様

またまたご指摘ありがとうございます。

自分のWebサイト内にも略号の変遷を掲載しておきながら、初歩的なミスをしてしまいました。

鉄道ピクトリアル誌の情報は、無条件に信用してしまう事が多いので、気を付けたいと思います。

また、昨日掲載した一番上の表も、まず「つるぎ」の変遷から作成した関係で、列車名ごとの
変遷が上下に分かれてしまっていたので、順番を入れ替えましたので、再掲させていただきます。
(過去ログでは元データを訂正させたいただきます。)



        
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