おばんでございます。ご無沙汰しています「ED76109」であります。
世間的には、コロナが少々落ち着いてきたかなといったところですが、
小生も「在宅勤務」日がちらほらありました。
サボるわけではないのですが、時間的な余裕があると同時に、「乗り鉄」がままならない状況で
自然と時間つぶしに、「CS」や「ネット」等で古い邦画を眺める機会が・・・。
その際に、古い鉄道風景が見られて、少々「鉄分」が補給されて満足しています。
今日は、その中から気になったものを、いつもの「戯言」調で報告いたします。
1 「警視庁物語」という昭和30年代に東映で製作されたサスペンス風の映画。
シリーズで何作か製作されているのですが、「深夜便130列車(昭和35年製作)」という作品があります。
汐留駅で、天王寺駅からの「送り主も受け取り主も偽名の大型トランク」から異臭が・・・。
汐留駅員が鉄道公安官立ち合いで開けると、中には半裸の女性の殺害死体が入っていたのでした。
この展開で、小生は以前ご紹介した「黒いトランク(鮎川哲也作)」を思い出し、
調べるとそのストーリーを一部採用したようです。
捜査のチーフである主任警部は、発送駅の関係から部下の刑事を大阪へ出張させることになります。
映像の昭和35年ごろの汐留駅は活気が感じられ、
操車掛が突放される「ワム」や「トム」などの側面で足踏みブレーキする姿や
入れ替えの「DD13」がひっきりなしに貨車を押す姿に、国鉄全盛期の懐かしさが感じられました。
2 この作品には、「三つの夜行レ」が登場いたします。
「一つ目」は「東京21:45発 月光」。
映像は、今は無き「15番線フォーム」から「ロ」や「ネ」が連結された堂々たる編成。
刑事たちは、重厚な「オハ35系」の隣の軽量車体の「ナハ10系」のボックスシートに席を取り、
EF58の長笛の後に一路大阪へ向かいます。
「二つ目」は「東京発21:30発 筑紫」。
容疑者とその恋人は逃亡用にと三等切符を購入したのですが、
恋人は警察に確保されてしまい、容疑者のみが熱海から乗り込みます。
警察は恋人の「券番」から、沼津から「カレチ氏」に検札を依頼。
連番の切符を持つ客の発見を要請しますが・・・。
その公安官とカレチ氏が乗り込む深夜の沼津駅のフォームには、
「オハ35」の前を「桃中軒の移動スタンド」が弁当や飲料を満載して
「弁当〜」と声をかける懐かしいシーンがありました。
「三つ目」は「大阪発16:43発 130レ」。
容疑者が恋人が「筑紫」に乗っていないと気づけば、東京に戻ると考えた捜査本部は、
「東京鉄道公安室」に協力を依頼して、
沼津から東京行の切符を購入した三人の男をマークすることに。
さらに、捜査員の一部は「大船」まで車で向かい、
「130レ」に乗り込んで東京駅で容疑者を逮捕しようと張り込むのですが・・・。
沼津から乗り込んだ男が、フォームの洗面台でうがいをするシーンが映り、
懐かしい汽車旅を演出していました。
さらに、「130レ」には「ロ」が2両連結されているなど、
当時の夜行鈍行の重要性が描かれる場面が印象に残ります。
3 この「警視庁物語」には、他にも「貨物レの郵便室(荷レのことですかね?)」
で発生した強盗殺人をテーマとした「魔の最終列車」や
首都圏の国電(懐かしい響き)・地下鉄で発生したスリ団を巡る殺人事件がテーマの
「夜の野獣」など、鉄道風景が楽しめる作品が多々あるようです。
その内、「夜の野獣」の予告編では、
「東京行の地下鉄丸の内線」車中での格闘劇が描かれたのですが、
印象に残ったのは「リコ式つり革」です。
先達の皆様方には釈迦に説法ですが、昭和30〜 40年代前半の地下鉄には
「リコ式」というつり革が採用されていて、
バネの力で固定された「斜めがかったつり革」の姿は
当時のモダンなイメージを、地下鉄に持たせていた記憶があります。
ただ、この「リコ式」は手を放すと、そのままバネの力で所定の位置に自動で戻るため、
立っていた乗客が放した「つり革」が、席から立ち上がった乗客の顔や頭部を直撃して
怪我をするなどのトラブルが多発してしまい、悪評が後を絶たないということがありました。
「昭和の遺物」となっている「リコ式つり革」に、
小生、「鉄」親父につかまってぶら下がった想い出がございます・・・。
今回は、本当に長々と失礼いたしました。
以上、「乗り鉄」自粛の今は、「映画鉄」で楽しもうと考え、
次なる作品をピックアップしている「教頭客車鉄ちゃん」でありました。
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