ミキスト様
昭和45(1970)年に廃止された急行「安芸」で
寝台車の座席利用が行われていたのかは存じませんが、
時代が下って東北新幹線開業直前、
交通公社の時刻表1982(昭和57)年5月号の
ピンクのページ「国鉄の営業案内」から、
ちょっと長いですがそのまま引用します。
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寝台列車の座席利用
◆寝台列車を昼間座席として利用する場合、
上り列車は指定席特急券または急行券・指定席券、
下り列車は立席特急券または急行券でご乗車できます。
また、A寝台を昼間、座席利用できる列車もあります。
この場合、上り列車、下り列車とも指定席特急券
または急行券と指定席グリーン券でご乗車できます。
◆指定席特急券または急行券・指定席券は駅の「みどりの窓口」で、
ご乗車の列車が始発駅を出発する日の2日前の10時から、発売しています。
指定席券に下段と表示のあるものは窓側、中段は中央、
上段は通路側の座席をご利用ください。
◆立席特急券または急行券は下表の区間内の乗車駅で、
ご乗車の2日前の10時から、枚数を限って発売しています。
立席特急券の料金は自由席特急券と同じです。
◆下段以外はご利用にならないでください。
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…とあって、以下「寝台券なしでご乗車できる区間と寝台列車」
という一覧表が示されています。
基本的に狭義の「寝台列車」つまり寝台車のみで
座席車の無い列車ばかりなのですが、
例外的に、普通車自由席が多く連結されていた急行「津軽3-2号」が、
秋田−青森間でA寝台車のみ座席利用ができるとされています。
この列車の同区間は完全に昼行時間帯であり、
座席のグリーン車が連結されていない事から、
その代替措置であったと考えられます。
なお蛇足ながら、寝台車の座席利用といった営業政策上の制度は、
時代によっていろいろ変遷している可能性があります。
上記の状況はあくまで1982年当時のものであり、
他の時代には異なっていたかもしれません。
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