倶楽部メモ(783)

平成29年10月 7日〜10月21日

大阪環状線103系引退 ・ 103系の動力性能



投稿者

ED76109

投稿日

2017年10月 7日(土)00時14分22秒

タイトル

大阪環状線103系引退

 ご無沙汰しております。「ED76109」であります。

 客車の話題ではないのですが、本校のN君から
「教頭先生は103系には乗ったことがあるのですか。」と、
今日聞かれたことで、「山手線」でさんざん世話になった想い出を披露しました。
本日は、久々の戯言を三題ほど。どうぞ、おつきあい願います。


 1 山手線の「73系」の後継として、
まず「101系」が投入されてから数年後に登場したのが
  「103系」であったように記憶しています。
乱暴なドアの開閉だった「101系」とは異なり、スマートな感じで閉まるドア。
そして、低音を響かせながら、加速していくECの滑らかな走り・・・。
そして、屋根にクーラーが搭載された時は、
「国鉄の通勤電車には冷房がないじゃないか」との私鉄ファンの友達に、
「どうだ」と胸を張ったモノでした。
   しかし、「でも、真ん中の4両は冷房が効いてないじゃないか」
と言われてしまった時は思わず絶句。
確か、前方・後方の3両ずつが「冷房車」であり、
ラッシュ時はかえって蒸し暑かったとの逸話があったはずであります。


 2 以前、「クモイ103」様との与太話に、
「田町・田端間の併走風景」がありました。
小生の記憶では、「品川」を出ると小生が乗った「ウグイス103系」を
オーバーパスしてきた「ブルー103系」が、
「田町」のフォームに先に滑り込んできて、先発していく姿が印象にございます。
「浜松町」「新橋」・・・と差が開くばかりで、
いつもがっかりしていたものでした。
   たまに、見学旅行の引率の自主研修日にお世話になっても、
現在でも「京浜東北線」がスイスイといった感であり、
快速運転であるにせよ「山手線がんばれ!!」と思わず、
拳を握ってしまう自分に苦笑してしまう始末であります。


 3 北海道の教員としての旅立ちを決意して、
「上野」から「盛岡行のやまびこ」にお世話になった春の日、
田端付近で切り通しの桜花をバックにした「103系」が
目に飛び込んできました。
夕焼けの中、映えた103系の「緑」と桜の「桃色」に見とれた時、
「やまびこの車中」に流れたのは
「春のうららの隅田川〜♪」の一節で始まる「花」。
当時「東北新幹線」は、停車駅の案内放送ごとに曲が設定されており
「上野」は「滝廉太郎(?!)」氏の「花」だった記憶がございます。
   小生、その時の「103系の美しい光景」に、
こみ上げてくる感動を今でも忘れることができません。
「兎を追った山」も「小鮒を釣った川」もありませんが、
ふるさと「東京」の原風景がそこにありました・・・。


  長々と失礼しました。
京橋駅で、「保育園と会社休んで来た」と語っていたお父さんと
号泣する息子さんの姿が流れた映像に、
思わず「オレンジ103系、お疲れ様でした」の思いを強くした
「教頭客車鉄ちゃん」でありました
(また、ECの話、失礼いたしました)。




投稿者

クモイ103

投稿日

2017年10月 8日(日)21時59分12秒

タイトル

Re: 大阪環状線103系引退

大阪環状線の103系引退は、珍しくマスコミで大きく報じられましたね。
(昨今殺伐とした話題が多いのでメディアもこういう話題が欲しかったのかな?)

私と103系の出会いは幼少時、京浜東北線のちゃいろいでんしゃに乗って
田端まで行くと「やまてせん」に出会います。
当時はきいろいでんしゃときみどりのでんしゃが走っていて、
形式が違うなんて事は知る由もありませんでした。

そもそも103系は、オールM設計の夢破れた101系が
所期の性能を発揮できなかった事を受け、
1963(昭和38)年、MT比1:1を前提に開発された形式でした。
ただし駅間の短い山手線用として高加減速性能を追求したため、
高速性能は犠牲になりました。

やがて地元にも新型のみずいろのでんしゃが登場し、
就学前の幼児だった私は喜び勇んだものでした。

京浜東北線においても、従前の73系5M3Tに比べれば
103系6M4Tは高速性能も遜色なく、たちまち主力形式になりました。

ただ、次いで投入された京阪神緩行線や常磐快速線では状況が変わります。
長い駅間を連続高速走行するのは、
短距離スプリンターの103系にとっては苦手な種目です。
その後も次々に増えた投入線区は
必ずしも103系本来の性能に合致した所ばかりでない中、
見事に“適材適所”となったのが、
山手線と線路条件が似通っている大阪環状線でした。

故郷の山手線では早い時期に10両化で6M4Tとなり、
その後1988年に運転が終了しました。
しかしそれから30年近く、設計当初のMT比1:1のまま、
大都会の重通勤線区で走り続けたことは奇跡的と言えるかもしれません。
そんな「103系本来の姿」を残していた大阪環状線からの勇退は、
感慨深いものがあります。




投稿者

客車

投稿日

2017年10月10日(火)05時54分52秒

タイトル

103系にはがっかりしましたよ

クモイ103さんのカキコの通り"駅間の短い山手線用として高加減速性能を追求"
のキャッチフレーズで登場しました。
そこで登場当時にどの程度の高加速なのか知りたくて、
京浜東北線の73系との完全同時発車の機会が来るのを
うかがっていました。
機会が来たのは新橋駅での完全同時発車で、
当方の山手線は内回り、京浜東北線は北行。
結果は流行歌走れコウタローの如く、スタートダッュで出遅れる、
どこまで行っても離されるで、
奇跡や神がかりは無く1馬身差で有楽町駅にゴールイン。
そこでキャッチフレーズは嘘、103系は73系以下の性能と判明した次第です。
高加速だったら東急の5000系青ガエルの方が一枚上でして、
渋谷駅発車時には高加速で体が後方に持って行かれるので
手すり等に捕まっていました。
もっとも5000系は車体断面が丸くなっている関係で
室内から見てドアの下部が内側に回り込んでいるので、
ドアのそばに立つと足がドア下部のナナメになっている部分に当たって
立っていられないのには閉口しました。




投稿者

クモイ103

投稿日

2017年10月15日(日)10時50分48秒

タイトル

Re: 103系にはがっかりしましたよ

客車様

それは間の悪い場面に遭遇されましたね。
そのご体験は、正確に同じ条件で繰り返し比較し、
毎回必ず同じ結果だったのでしょうか?

私も幼い頃、かの並走区間で一喜一憂していましたが、
京浜東北に乗れば山手に先行され、たまに山手に乗れば逆に京浜東北に
抜かれるシーンだけが印象に残ったものでした。
今でも毎日無数の並走シーンが繰り広げられている田端−品川間では、
E231系、E233系、そしてE235系の加速性能を比較しようと
目を凝らしている人もいるかもしれませんね。

大人になって思い返せば、列車の運転はひとえに所定の時刻を守ることに尽き、
遅れれば回復に努める、早着すれば時間調整をする、それだけのことでしょう。
かつての阪急京都線でわざわざ国鉄の特急列車と並走するダイヤを組み、
デイ100が「つばめ」をぶっちぎる乗客サービスを繰り広げた有名な話があるので、
並走というとつい競走のように見てしまいがちですが、
通常の場合運転士は競走で運転している訳ではありません。
(そんな運転士に命を預けたくはありません)
ましてや緊張が連続する過密ダイヤの通勤路線で
隣りの列車と示し合わせてノッチ投入のタイミングまで正確に合わせ、
ずっと同じ条件を維持して走り続けることが出来るのか、大いに疑問です。

なお国鉄以外の車両との比較はまた別の話ですね。




投稿者

クモイ103

投稿日

2017年10月15日(日)12時48分36秒

タイトル

京浜東北線にはどのような性能の車両がよいか

話のついでに、以前読んだ文献をご紹介します。
「電車」という専門誌の1965(昭和40)年6月号に掲載されたもので、
記事のタイトルはずばり「京浜東北線にはどのような性能の車両がよいか」。
(筆者:国鉄運転局 客貨車課 小林善幹)

******************************
 京浜東北線の新性能車両化については、その時期、車両形式
および編成などについて現在、投資調査委員会で検討中であり、
さらに近く開催される常務会で最終的な決定がなされる予定
であるが、ここでは一担当者としておもに性能を中心としてこの
問題を検討した結果の一部について述べてみたい。

(中略)

 以上により、京浜東北線に10両編成の車両を投入するものとして、
投入車両の性能を検討した結果、103系の6M4T編成で
使用することが、もっとも望ましいと考えられる。
 103系電車は通勤線区の平均駅間距離、1.34kmを
MT同数の編成で運転する計画のもとに設計された
車両であるが、京浜東北線は比較的駅間が長く、
平均駅間距離は1.91qである。したがって103系電車を
使用した場合の京浜東北線での問題はその高速性能にあるが、
図1および図4からもわかるように高速域での性能は、現行の72形
に比較して劣ることはなく、高加速、高減速の要素を考えた場
合には、かなりの運転時分の短縮が可能である。
 またMT割合を同数で使用しないことについても決して
無駄なことではなく、京浜東北線で使用する場合にはむしろ
6M4Tは理想的な編成と考えられる。
******************************

本文中の図は写してきませんでしたが、付表があったので添付します。
(この様な分野の専門知識は持ち合わせていないので、
詳細な解釈は分かる方にお任せします)
103系6M4Tと72形5M3Tの比較では、加速性能に大きな開きがあります。
当時の山手線の103系は4M4Tでしたからこれよりはやや劣った筈ですが、
仮に乱暴な計算で2/3としても、72形より劣ることはなかったでしょう。

ちなみに京浜東北線には一時期少数の101系がいましたが、
この表を見ると、ぎりぎりの性能で酷使?されていたことが伺えます。
オールMで計画された101系がT車を抱えること自体大きなハンデですから、
かなりの健闘と言えるのかもしれませんが。
101系は終始一貫、編成中のT車が半数に達する事はなく、
M比が最低だったのは7両編成の4M3Tでした。

久々の電車ネタで長々と失礼いたしました。




投稿者

客車

投稿日

2017年10月16日(月)02時42分22秒

タイトル

Re: 103系にはがっかりしましたよ

クモイ103様、詳細な解説有り難うございます。
当方、かっては電車に乗る時は先頭車両の運転室の後ろに立つのが定位置でした。
しかし現在でも山手と京浜東北の完全同時発車は滅多に遭遇出来るものでは無く、
機会は一回こっきりでしたね。
ただその時のTC103の主幹制御器はノッチ4に投入を確認しており、
それでも競り負けたので記憶に残っているのです。
京浜東北の方のMT比率は気がつきませんでしたが条件が特殊だったのでしょうか。
 加速関連での体験です。
中央線101系快速は速度40qから60qの間が一番加速が良く、
走行速度70qから80qで使用する車輌と思われます。
事実運転台の後ろで見ていてもこの当たりの速度で走行している事が多く、
せいぜい90qですね。
100qは見たことが有りません。
ひるがえって同じMT46を使用した東海道本線の153系急行は
速度60qから80qの間が一番加速が良く、
走行速度90qから100qで使用する車輌と思われます。
100qから110q(新幹線開業前の東海道本線の最高速度のはず)に達するには
京浜東北線の駅間距離ほどの距離を要していまして、
運転手は90qから110qの間で走行させていましたね。




投稿者

だめおやじ

投稿日

2017年10月21日(土)11時10分53秒

タイトル

色違いの103系

久しぶりと同時に私からも103系のコメントします。
今はJR東日本から引退した103系ですが
国鉄からJRになった当時でも関東地区で活躍していました。
山手線はウグイス、京浜東北線はブルー、
中央快速線はオレンジ、中央・総武緩行線はカナリア、
常磐快速線はエメラルドグリーンで使用されていました。
横浜線ではウグイスとブルーの混結で
正面に「横浜線」と大きいステッカーが貼ってありました。
後に山手線は205系、E231系500番代、
最近導入されたE235系に変わり、京浜東北線は209系、E233系、
中央快速線は201系、E233系、中央・総武緩行線は201系、209系、
最近では山手線のお下がりのE231系500番代になり、
常磐快速線はE231系に変わってしまいました。
路線で違う車両になってしまいましたが、
私個人では同じ車両で色違いの方が好きでしたが。

大阪環状線の103系ですが3年前に会社の旅行で大阪に行ったときに乗りました。
リニュアールされていても古さは隠せませんでした。
103系に乗ったのはあれが最後となりましたが。




 
 
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