ちょうどひと月が経ちましたが、去る10月27日、
昭和天皇の末弟で今上陛下の叔父にあたる三笠宮崇仁親王殿下が薨去されました。
また一つ「昭和」が終わったという様な声も聞かれ、
私もそんな思いをいたしましたが、
実は客車ファンの立場からも感慨深いものがあります。
昭和13(1938)年に登場したマイロネフ37290形(37290〜37292の3両)。
皇族貸切用で一般の人は乗れませんが、御料車でなく一般車の扱いで、
一般列車への増結で使用されたとの事です。
3両あるのは、「直宮(じきみや)三殿下」即ち昭和天皇の3人の弟君である
秩父宮、高松宮、そして三笠宮の各殿下のためと云われます。
(どの車両が誰のため、という区別は特に無かったそうです)
3両とも戦後の連合軍による接収を経て、返還後は3両ばらばらの経歴を辿り、
現在も2両が形を残している事は、本掲示板にお出での皆さまには周知の事ですね。
大井の専用庫で保管されている筈の14号御料車、
そして京都で公開展示中のマロネフ59 1。
それに既に解体されてしまったマロネ58 1 → スヤ39 11を加えた3姉妹車の最初の
“あるじ”が、ついに全員世を去ってしまわれた訳です。
この意味でも一つの「昭和」が終わった…と思ったのは私だけでしょうか。
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