太田拓也様
前述したピク誌第700号の岡田による記事は発表から年月が経過していることもありますので、内容をかいつまんでご紹介します。
鋼体化の開始にあたっては、
(1)木製客車のうち17mの「大型客車」3,290両をそのまま鋼体化してそれ以外の「中型客車」と「雑形客車」は廃車し、
他に2,200両の新製車で補充する。
(2)台枠を20mに延長して座席定員を増加し、新製補充を2割減とする。
…の2案が比較検討されました。
後者では工事費が増加しますが、前者では廃棄されるだけの中型客車(820両程度)の台枠を延長用の材料として活用できることと、
新製補充を減らせることで、総合的には大幅な経費圧縮になることから、結局後者が選択されたということです。
私見ですが、岡田氏の記事では触れられていないものの、客車の車体長を20mに統一することによる
現場的な運用のしやすさも考慮されたのではないか?と勝手に想像を巡らせています。
魚腹台枠車は専らマニ60の種車となったようですが、リベット留めの腹板を取り外してそのまま使用したようです。
なお、車両史編さん会の国鉄鋼製客車史第7編「鋼体化客車」にはもっと詳しい情報があるものと思いますが、
残念ながら買っていません… |