南三陸町など、沿線自治体の復興計画との関連において、復旧の目処が全く立たない
気仙沼線の志津川駅の現在の様子が、本日昼のTV報道で紹介されていました。最も
影響を受けているのは、やはり高校生の様ですね。只でさえ所要時間が余計に掛かる
代行バスでは、朝夕の渋滞遅延を加味すると倍近くを要する様で、思わぬ処で鉄道の
効率性が示された格好です。
関連報道を検索すると、具体的な街造りの叩き台となる土地利用方針図に、震災前の
鉄道経路が反映された大船渡市では、大船渡線の廃止論をも含めた葛藤がある様です。
これは、同船の被災箇所が百数十箇所にも及び、防災上の観点に基く築堤・高架への
移行ないし経路変更に要する費用を、地元では到底、負担できない為で、ある地区の
懇談会では、住民の方が公然と廃止を求めたそうです。
市の復興計画策定委員会では、千年に一度の都市再生を契機に、公共交通のあり方を
見直すべき中、鉄道の復旧が本当に必要なのか、という懐疑的な意見も出た様ですね。
委員を務める地元紙の代表は、大船渡線での通学経験を踏まえつつ、存続を主張する
人達が普段は鉄道を利用していないと、郷愁論を戒め、復興予算を優先すべき事案は
他にあるとして、小回りが効く代替バスや、陸前矢作駅でのP&Rを提案しています。
震災前の一日当たりの利用者数は
大船渡駅が 50名以下、盛駅が
300名少々となれば、
件の主張も頷けますが、勿論、上記における代替バスの弊害や、観光資源性を理由に、
存続を主張する意見も多い訳で、富山ライト・レールの事業策定に与した京大教授は、
マイカーによる観光客の行動半径を
300kmとする観点から、重要な社会資本でもある
鉄道は、採算性で徒に存続を論じるべきではなく、国を挙げての利便性向上の対策が
肝要であると説いています。大船渡線の去就は、三陸鉄道南リアス線の存在意義にも
関わる事だけに、今後の動向は要注目ですね。
災害といえば、タイの洪水は、首都でも深刻化しつつある
と聞きますが、XD1様は、
大丈夫でしょうか?
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