倶楽部メモ(632)
平成22年11月14日〜11月16日

時刻表アリバイトリック ・ 準急2022レ


投稿者 太田拓也
投稿日 2010年11月14日(日)18時36分8秒
タイトル 二晩夜行「さつま」の寝台料金
久しぶりのカキコとなります太田拓也です。
北海道の話題が出ていますが、今回逆に九州に関する質問をいたします。

寝台特急「はやぶさ」の登場前に東京―鹿児島間を二晩かける
急行「さつま」がありましたが、寝台料金の扱いはどうなっていたのでしょうか?
古い規則ですと寝台料金は一夜単位ですが、文献によっては
「二晩で一枚の寝台券」という描写がありはっきりしません。
当時の時刻表(復刻版)を調べましたが、規則に関する
記述が少なすぎてわかりませんでした。

寝台券が二枚必要だとすれば東海道はマロネ40、九州はマロネロ38と
乗り分ける乗客もいたであろうと思う反面、
急行券1枚に寝台券2枚はどういう発券になるのか?などと新たな疑問がわいてきます。
急行券と寝台券は必ず1枚で発券される関係で1990年代の「はやぶさ」でも
「熊本までソロ、切り離される熊本からヒルネ」がマルスで発券できなかったそうですから。
投稿者のホームページ



投稿者 XD1 at Phuket
投稿日 2010年11月15日(月)01時04分1秒
タイトル マレーシアからの国際列車
 前回のスンガイコロク客車乗車記に続き、ハジャイ汽車ネタを。

 スンガイコロクから戻ってハジャイで一泊し、次の日に暇つぶしにハジャイ駅に行きました。
30分遅れでマレーシアの首都から出発した国際列車が入線しました。


 1枚目。先頭の機関車ですが、黄色で明らかにタイ国鉄の物です。
国境で連結したのだと思います。これ以外は、マレー所有の車輌です。
 駅のこの線に入ったのですが、駅舎から一番遠いホーム、しかもさらに線路1本外れています。
ハジャイの駅舎は路線の片側、画像で向かって左側のみにあり、逆側に行くことはできません。
 乗客は、線路に直接降りることになりました。「えっ、ここに降りるの?」という感じで驚いていました。
 タイから見れば外国であるマレーということで、差別しているのかなぁ。せめてホームには着けるべきだと思うのですが。



 2枚目。中央に写っているのは寝台車だと思いますが、曇りガラスで中は良く見えません。
上側の窓は上段寝台用でしょうか? タイの上段寝台には窓がありません。こちらの方が進んでいるのかな。
 画像内でその右側、小さく写っているのは、マレーの機関車でしょうか。マレー車両ではこれが一番前です。



 3枚目。寝台車にこんなんが。マレーを表現しています。



 こんなニュースもありますね。マレーで乗れるのかな?

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/101105/trd1011052034005-n1.htm
ブルトレ「銀河」、マレーシアへ JR西が無償譲渡
2010.11.5 20:33



投稿者 雑魚
投稿日 2010年11月15日(月)17時16分23秒
タイトル 比国の ブルトレ
▼XD1様:
> ブルトレ「銀河」マレーシアへ、JR西が無償譲渡

朝日新聞のサイト「どらく」における、下川裕治さんのレポートでは、マニラ市内の
ターミナル・タユマン駅構内に留置されているブルトレの写真が紹介されていました。
第二次大戦後、モータリゼーションないし火山噴火を含む自然災害の影響で、比国の
中・長距離鉄道網は、朽廃の一途にある様で「ウィキペディア/フィリピン国鉄」の
掲出画像(譲渡された12系も線路も、日本の感覚からすると、かなり「………」です)
および「老朽化」の記事を見ると、ブルトレを運用する余地が本当にあるのか、甚だ
疑問ではあります。



投稿者 ED76109
投稿日 2010年11月15日(月)22時15分18秒
タイトル 鮎川哲也作「碑文谷事件」から
 おばんでございます。「ED76109」であります。

 「太田拓也様」のお話を伺っていて、小生も「なるほど」といった疑問を持ちました。
その解答に興味がありますが、そこで表題の推理小説が脳裏に浮かびました・・・。

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  「碑文谷事件」は、昭和30年に「時刻表アリバイトリック」で著名な「鮎川哲也」氏が発表した推理小説です。
「東京都目黒区碑文谷(小生の実家から徒歩15分)」で発生した殺人事件の犯人が、犯行当時
「車中泊2泊の門司発東京行・不定期準急の2等車に乗車して『山口県』にいた」という「アリバイ」を主張します。
その重要ポイントとなるのは、容疑者が隣席の乗客に披露した「いわた」と「しまだ」という「駅名」を折り込んだ「俳句」。
「鬼貫警部」がこの容疑者の鉄壁のアリバイを崩していくことで物語は進行していきます・・・
(列車ダイヤは当時の実在のもの)。

  実は、トリックの主眼となったのは「いわた」「しまだ」の二つの駅名。
別に先達の皆様方に挑戦しようということではありませんが(ほとんどそうですね)、
現在の「JR西日本管内」の「しまだ」「いわた」と「JR東海管内」の「いわた」「しまだ」の2種類の組み合わせ、
そして「車中に2泊する」ことによる錯覚で、隣席の乗客の「約750kmの距離」と
「1日分の日付」を誤魔化すというトリックなのであります。
さて、先達の皆様方、「しまだ」と「いわた」はどこに存在するか、お分かりですか?

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  失礼な物言いではありますが、おそらく「二つの駅」がどこなのかは、直ぐに判明してしまうと思われます・・・。
しかし、このようなお話は、現在では想像すらつかぬものであり、
「2泊3日の長距離列車」なるがゆえの「アリバイトリック」であります。

 長々と失礼致しました。
以上、「黒いトランク」や「下りはつかり」が贔屓である「鉄道推理小説愛好家」の「中年客車鉄ちゃん」でありました。



投稿者 XD1 at Phuket
投稿日 2010年11月16日(火)02時03分18秒
タイトル マレーの座席車
 寝台は一輌で、その後ろには座席車が続きます。


 1枚目。このタイプが1両。窓は2段になっておらず、寝台車との違いが分かります。



 2枚目。このタイプが2両。
帯の色が違いますが、それ以外で1枚目のタイプとどのような違いがあるんのか、分かりませんでした。



 3枚目。一応座席を撮ったつもりですが、遮光ガラスなので上手く写っていません。
これでも帰宅後に色合いを調整してはいるのですが。。。



 エアコン、リクライニングでも、マレーから一晩座席ではしんどいかなぁ。
もっと寝台車が多い方が良いような気もします。

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 先日、
> その右側、小さく写っているのは、マレーの機関車でしょうか。
と書いた車輌ですが、客車のための電源車かもしれません。自分には、はっきりと分かりません。
また、この車輌がきちんと写っている画像が無くて、、、

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雑魚様

 検索して「どらく」など見ました。じつは、車輌のメンテや運用について、やはり国民性、民族性はあると思います。
タイ、マレー、フィリピンの3国で一番おおらか(几帳面では無い)のは、フィリピンです。次いでタイ。
マレーは、この中では相対的に一番几帳面ですし、鉄道も発展しています。
 タイと比べても、明らかに車輌の状況が良いです。したがって、マレーではあるいは良い形で運用されるかもしれません。



投稿者 太田拓也
投稿日 2010年11月16日(火)07時27分16秒
タイトル 「点と線」のトリックは誰にでも解けます
ED76109様へ

私の手元にはJTB復刻版の「戦後編1」「戦後編3」がありますが、
残念ながら昭和30年の時刻表は入っておらず件の準急は確認できませんでした。

>「しまだ」と「いわた」

そういえば現在の「トワイライトエクスプレス」も「山崎」と「桂川」を二回通過します。
(どちらも京都府と北海道)

>このようなお話は、現在では想像すらつかぬものであり、

逆に現在だと陳腐すぎて簡単に破られてしまうのが松本清張作「点と線」。
50周年記念ドラマを見た時、非鉄のうちの母でもアリバイトリックわかりましたから。

昭和30年といえばTBSドラマ「帰国」の元ネタ『サイパンから来た列車』の出た年ですが、
「軍用列車が到着するのは品川駅臨時ホームではないのか?」とツッコミを入れてしまった太田拓也でした。
投稿者のホームページ



投稿者 雑魚
投稿日 2010年11月16日(火)16時46分1秒
タイトル 鉄道を介して見る国民性
▼XD1様:
> 車輌のメンテや運用について、やはり国民性、民族性はあると思います。

件の「どらく」では、バンコク → シンガポールの列車紀行も、紹介されていました。
そこから受けるマレーシアの鉄道の印象と比べると、JRや東急など日本製通勤車が、
混雑率、百ン十%で扉を開放しつつ、日本の作風で電化された路線を怪走する様子が
TV番組で紹介された、KRLジャボタベック(ジャカルタ首都圏の通勤電車網)は、
電化された分、ハードウェアでは一歩先んじるも 運用面は「ワイルド」ですね(^^)

私自身は一瞥しただけですが、昨夜のTVニュースで「SLもおか」を巡る撮り鉄の
狼藉振りが紹介されていたそうです。自宅から車で数十分と近所なのですが、客車が
赤帯化される前より御無沙汰気味で、日光男体山が雪を被ったら撮影しに行こうかと
考えていた矢先「無法地帯云々」といったテロップに、意気消沈しております。



投稿者 雑魚
投稿日 2010年11月16日(火)16時59分32秒
タイトル ミステリー
▼太田拓也様:
> 現在の「トワイライトエクスプレス」も「山崎」と「桂川」を二回通過します。

東北ではないのに「郡山」「福島」を通る大和路快速や「たかさき」「きさかた」の
双方に停車する「あけぼの」は ミステリーのネタになり得ないものでしょうか(^^)
語呂合わせ以外では、宮古 → 盛岡の「リアス」「はまゆり 4号」も「使えそう」に
感じるのですが。



投稿者 マロネロ38
投稿日 2010年11月16日(火)17時37分43秒
タイトル 門司−東京不定期準急?
ED76109先生:
昭和22年から東海道本線に近い街に住んでいますが,そんな列車は記憶にありません。
当時定期列車で山陽から東海道に掛けての長距離準急は205-206列車:京都−博多,
都城準急でした。
不定期列車なら時刻表に載る筈ですが,作者が臨時と不定期を混同したのかも知れま
せん。
臨時なら当時は折込で時刻表に挟まっていたと記憶しますが---

他に「宇和島と高松,輪島と高松」とか、「赤蕪検事」で特急「ひだ」から、富山空港
から羽田行航空機に乗り継げない--が、越中八尾からタクシーなら間に合うとか---



投稿者 ED76109
投稿日 2010年11月16日(火)23時11分41秒
タイトル 推理名作の舞台「準急2022レ」
 おばんでございます。鉄道推理小説好きの「ED76109」であります。

 先達の皆様方

 鮎川哲也氏の「時刻表アリバイトリック」には、様々な作品がございますが、「碑文谷事件」及び「黒いトランク」では、
「準急2022レ(門司・東京)」がトリックの中心的存在として作品に登場しております。
残念ながら、「碑文谷事件」は引っ越しの間に紛失してしまったのですが、「黒いトランク」は
「創元推理文庫刊」を持っておりますので、その時刻(昭和24年12月現行時刻表複写)をそのまま提示致します。

  「2022レ」 門司22:45・広島5:35・岡山10:20・大阪14:57・京都16:16・名古屋19:59
         ・静岡0:20・東京4:30

 「碑文谷事件」では、容疑者は「島田・岩田(山陽本線)」を「1日目の3時前後」に、
そして「島田・磐田(東海道本線)」を「2日目の23時前後」に通過することで、
「まる1日」日付をずらして「アリバイ」を偽装するというもの。
「黒いトランク」では、「2022レ」が「徳山」を発車する「2:22」の2分後に、
「2023レ(東京・長崎)」が「徳山」に到着することで、「アリバイ」を偽装するというトリックなのであります。

 「2023レ」 東京23:30(途中時刻不明)・広島23:08・徳山2:24・門司6:20(途中時刻不明)
        ・長崎14:09

 参考までに「黒いトランク」では、容疑者は「2023レ」ではなく、
急行である「1レ(東京7:35発・鹿児島着20:38【2日目】)」で一足先に出発して、
アリバイ工作をするという構成となっています。
なお、当時の「時刻表(昭和24年12月現行時刻表複写)」を確認すると、
以下のような「長距離列車」が運行されておりますので、参考までに記させていただきます。

 「急行5レ」 東京19:00・広島14:20・門司20:10
 「準急2031レ」 京都15:28・広島2:01・門司8:35
 「205レ」 京都12:45・広島0:32・門司7:53

 「急行2レ」 鹿児島7:35・博多15:27・門司18:24・大阪8:56・東京21:30 
 「準急2032レ」 門司21:30・広島3:42・京都14:09 
 「206レ」 門司23:05・広島5:53・京都17:32

 さらに付言させていただけば、この一ヶ月後の「昭和25年元旦」から
「特急つぱめ」が「東京・大阪」を運転され始めたのであります。

 さらにさらに、実際に「黒いトランク」で「マロネロ38様」御指摘の
「宇和島と高松(四国),輪島と高松(北陸)」がトリックとして用いられており、驚きの一言です。

 本当に長々と失礼申し上げました。以上、「中年客車鉄ちゃん」でございました。



投稿者 ヒゲ無し雷鳥
投稿日 2010年11月16日(火)23時25分37秒
タイトル 2夜行の不定期準急
>>ED76109様ご指摘の「車中泊2泊の門司発東京行・不定期準急」
参考になるかどうかわかりませんが、それと思しき列車が存在していました。
ただし昭和30年ではなく昭和23年ですが・・・

不定期準急2022レ 門司22:45>大阪14:57>東京4:30
これと対になる2021レは東京発が朝のため翌日中に門司に到着しています。
同時期、東京長崎間準急の下りもやはり2夜行となっていますが、上りは長崎発が
朝のため東京には翌日中に到着しています。
両列車とも昭和24年には発展的解消を遂げてるようです。



投稿者 XD1 at Phuket
投稿日 2010年11月17日(水)01時33分4秒
タイトル マレーの貨車
 客車の後ろに、長々と貨車が続きました。


 1枚目。こんなふうに貨車が長々と。



 2枚目。各車両に律義にKTMとマレー鉄道のロゴが入っています。Mはマレーシア。
ちなみにマレー鉄道のサイトは、http://www.ktmb.com.my/



 3枚目。線路脇でこんな感じで魚を干していました。ちゃんと木の台があって。
これは地元タイ人でしょうけど。こんなんもタイではありです。



 ちなみに、去年であったかタイ国内でバスから見たマレーの列車は、寝台2両のみでした。
今回は大幅に編成が変わっています。編成は、しばしば変わるもんですが。

 マレー鉄道ネタは、ここまでです。機会があれば乗りたいのですが、なかなか。



投稿者 ヒゲ無し雷鳥
投稿日 2010年11月17日(水)08時29分48秒
タイトル 2022レ
ED76109様と同内容の投稿が重なって申し訳ありません。
門司>東京間の2夜行準急2022レについての補足です。
昭和23年7月改正で不定期として登場、オロ・スロハ各1両を
含んだ東ヲク13両編成です。
昭和24年の9月改正では広島門司間がカットされ2夜行の状態が
解消されています。



投稿者 仙コリ
投稿日 2010年11月17日(水)10時57分26秒
タイトル Re:ミステリー
雑魚様

>東北ではないのに「郡山」「福島」を通る大和路快速や「たかさき」「きさかた」の
>双方に停車する「あけぼの」は ミステリーのネタになり得ないものでしょうか(^^)

詳しいことは覚えていないのですが、地元ネタなので…
30年位前に読んだ鉄道ミステリー小説(タイトルは失念)で、犯人が東北方面の列車に乗車していた証明として
提示してきた写真がホームの柱に「こおりやま」のホーロー製の縦長の駅名板が掲げられた写真でした。
刑事はこれを東北本線の郡山駅と思い込むわけですが、少なくとも当時(昭和50年代)東北本線の郡山駅には
ホームの柱に駅名板は存在しなかったので、トリックはこれだと思い読み進めると、案の定その写真は奈良県の
郡山駅だったという小説がありました。
タイトルを覚えていないので中途半端な情報ですが、2つの郡山駅を使用したトリックは確かに存在しました。


2022レに関しては当時の時刻表を持っていないので詳しいことはわからないのですが、作品の発表時期と
作品中で使用した時刻表の年代がかなり離れているのが問題となってしまったようですね。
ただ作者が参考にしたのが昭和24年12月の時刻表との事なのですが、ヒゲ無し雷鳥様からの情報のとおり、
2022レは昭和24年の9月改正で広島発着に変更されているようなので?
冬季だけ(年末年始輸送対応?)門司発着に戻されていたという事でしょうかね?



 
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