▼ED76
109様:
>「オリエント急行」の廃止が決定したようでございますね。
私はむしろ「未だ残っていたのか」という印象を受けますが、現在の陣容は「ユーロ・
ナイト」の一列車として、ストラスブール(パリ直通をTGV接続に改めた措置)〜
ウィーンの運転に留まっているとの事で、最盛期に比べ、かなり縮小されたのですね。
この「オリエント急行」という呼称は、ボスポラス海峡を挟んで欧州とアジアに跨る
イスタンブールの地勢をも反映した印象を受けます。同都市の鉄道事情を概観すると、
欧州側に「シルケジ」アジア側に「ハイダルパシャ」と、夫々にターミナル駅を擁し、
共に「グーグル」空撮映像では、海峡連絡船への接続用と思しき側線群が見られます。
路線網は海峡で分断されていますが、現在、日本企業により、両岸を結ぶ鉄道隧道が
建設中だそうです。なお、シルケジ駅発着の欧州側路線は、地中海岸に沿いに市街の
南側を迂回気味に通過しており、これだけでも旅情が感じられる様ですね。
最盛期には「超豪華列車」の代名詞となっていたであろう同急行も、第二次大戦後は
航空機や自動車の発達、ないし東西冷戦の影響から、簡易寝台車や座席車も連結され、
必ずしも裕福ではない層の利用も考慮された様です。トルコといえば、ドイツなどの
戦後復興の為の労働力を、多々、供給した事で知られますが、こうした人々も或いは、
この列車で欧州に向かったのかも知れませんね。
その結果、欧州でトルコ系住民が増大しましたが、これが「コペンハーゲン基準」の
地勢的な解釈や宗教問題、更には、オスマン帝国時代の歴史観も相まって、トルコの
EU加盟には、寧ろ隘路として作用している様です。欧州から見たイスタンブールは、
今なお、遠きオリエントの地、という感覚なのでしょうか。
>
これからは「シベリア鉄道」と「中国国鉄」にしか「客レ」の浪漫を求められない
運転時間が一週間にも及ぶ「ロシア号」「ヴォストーク号」でも「全区間乗り鉄」は
少なからず存在するでしょうか(^^)十時間以上を要する、成田〜欧州の航空便でも、
大半がロシア上空の通過に費やされ「とにかく広い!!」という印象でしたね。これを
列車で走破するのは、相当の覚悟を要する事と存じます(^^)
移動距離が、36,000kmにも及んだ、関口知宏さんの「中国鉄道大紀行」では、乗換の
合間に駅周辺の街を訪ねる趣向でしたが、それすら無く単に「乗っているだけ」では、
単なる耐久レースになりそうですね(^^)もし「銀河鉄道
999」で、星野鉄郎少年が
単なる「乗り鉄」だったら………それはそれで、物凄い内容になったかも知れません。
各惑星の停車時間を総て、メーテルとの「鉄ウンチク話」で済ませるとか(^^)
画像は、航空機から見たシベリア平原の夜明です。殆ど雲海でしたが、合間から時々、
オビ川とかレナ川とか、大河が窺えました。飛行コースは、シベリア鉄道よりかなり
北方寄りらしく、その為か人煙の気配は殆ど無く、蛇行する大河にしても見渡す限り、
架橋は皆無でした。
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