20系客車のハネには何度かお世話になりました。
52cmという寝台幅をはじめ基本的なつくりは10系と変わらず、
今の感覚からは大変狭く感じますが、当時はそれが当たり前でした。
ただ10系ハネよりも格段に良かったのは、広々とした上段寝台でした。
10系ハネは天井に巨大な冷房装置がぶら下がっていて、
上段寝台の空間にそれが大きく張り出して圧迫していました。
20系ではそれが無く、あの車両限界一杯の丸い天井がそのまま
上段寝台の頭上に空間として広がっていましたので、
寝台内での着替えもさほど不自由しなかったと記憶しています。
10系での話ですが、札幌から乗車した急行「まりも」の下段で、
発車と同時に着替えを始めてその狭さに難儀し、
千歳空港(現・南千歳)を出て石勝線に入る頃ようやく落ち着きました。
20系の上段ならもっと早く就寝できたでしょう。
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