昨日の報道によれば、区間運休中の仙石線を代替して、小牛田経由で仙台に直通する
石巻線快速が昨日から設定された、との事です。仙石線経由と比較すると、20kmほど
遠回りですが、所要時間は、多賀城以西で各駅に停車する「B快速」と概ね同じです。
平均駅間距離が
2kmに満たない私鉄規格ゆえに、仙石線の速度事情が窺える一幕です。
かかる事情から、矢本以東で気動車を運用する現行の暫定措置を除き、開業当時から
電車運転が基本で「ウィキペディア」によれば、石巻港貨物線でも、電化されていた
時期があった様です。という事は、旅客営業も行われていたと見るべきでしょうか?
仙台付近が地下化される以前は「グラシア」による臨時快速が設定されるなど、ごく
例外的に気動車が入線した事があり、その後も、地上区間に限り、団体列車の設定が
あった様です。こうした列車は、小牛田運輸区の編成を、石巻側から入線させる事で
設定したものと思われますが、古い道路地図を見ると、仙台駅構内の南側で、名鉄の
新鵜沼駅における短絡線よろしく、長町側から榴ヶ岡側に抜ける連絡線の表記があり、
これが過去、どの様に活用されたのか、大いに気になっています。
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仙石線が地上に出た処で交差する宮城野貨物線は、東北新幹線の建設工事が酣だった
70年代を中心に、夜行列車の臨時迂回措置および、長町への代替停車が行われたのが
有名ですが、沿線の仙台貨物ターミナルが、従来の「宮城野駅」から改称されたのは、
大震災発生翌日のダイヤ改正日だったのですね。
改称早々に、余りにも大きな災禍を被った形ですが、少なからぬ関係があると思しき
仙台臨海鉄道も、被災箇所の復旧作業は確実に進捗中と見受けられ、復興に向けての
一指標として、今後も動向が注目されます。
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仙石線不通区間の代行バスは現在、松島海岸〜矢本で設定されており、松島市街では、
暫定折返し駅の高城町ではなく、中央公民館が停留所となっています。これは、実際
現地を運転した印象として、渋滞の頻発が推定される、町役場付近の市街道路を避け、
海際の「奥松島パーク・ライン」を経由する為の措置と想像します。
JRでは、代行バスの仙台側接続駅を、松島海岸と位置づけていますが、2002年まで
松島・松島海岸両駅に「選択乗車」措置が適用されていた点に鑑みても、代行バスの
ロスタイムを減殺するべく、東北線の駅に連絡する措置があっても、良さそうですね。
同公民館と東北線松島駅は、直線距離で
300m程度ですが、街区が高城川や仙石線で
分断されている為、現行体制では、連絡性は覚束ないのですが。 |