クモイ103様
最近になってまもなく80歳になろうという方から
昭和37年の晴海鉄道博覧会時のマイテ3911の帯色に関しての
以下の証言を最近頂きました。
「帯色は白色でその白色が艶々していて綺麗だなーと感じて
じっくり見て良く覚えている。
地色のブドウ色に関しては注意して見ていないので良く分からない。」
と言う物です。
当方も当時見ておりましたがその頃は一等の帯色=白色との知識でしたので、
他の色でしたら見た時に違和感を感じていたはずですが感じてはおらず、
白色であったのは確かでしょう。
ここで注意したいのは白色に艶があったと言う証言です。
艶々していたとは塗料の塗り立て=車両工場で塗装した出場時の状態
と推定できます。
そういえばあの行方不明の帯部分サンプルは
黄色(厚さ約1.0mm)と青色(厚さ約1.0mm)の境に
白色(厚さ約0.1mm)の部分が有り、当時は黄帯の経年劣化による表面の退色、
との認識で無視しておりましたが、
どうやら博覧会出場に備えて白色で塗られたようですが、
塗膜の厚さが厚では無く極薄と言うことは正式な塗装行程では無く
博覧会出展用の臨時塗装だったのでしょう。
晴海博覧会後に青梅鉄道公園に搬入された当時のモノクロ写真をみると
帯色は青色では無く白色と思われ、
のちに鉄道公園の手で青色(色調は学童用絵の具の青)に塗られたとみられます。
鉄道博物館に搬入された時に知り合いの学芸員補助の方に
「あの色調になった経緯が分からないだろうか」
と尋ねて調べて頂いたことがありましたが、学芸員では無いので調べきれなかった
との報告を受けており、経緯は謎となっています。
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