ナハ10とナハ11の違いについて疑問を持たれている方は
結構おられるかと思います。
当サイトでも過去(倶楽部メモ269)にクモイ103様が発表されているように、
登場時は照明が白熱灯か蛍光灯かの違いで形式が分けられたのです。
現代の感覚からすると照明だけで新形式を起こす必要ないと思われますが、
1950年代では、旅客サービス上、蛍光灯はかなり重要なファクターであり、
優等列車に最新形の蛍光灯車両を回す必要があったと考えます。
初代あさかぜは当初ナハ10の編成でしたが、
翌年ナハ11が登場するとすぐに置き換えられています。
つばめ・はとのスロ60も蛍光灯付きのスロ54
(スロ60よりシートピッチが狭いのでサービス低下と懸念されるのだが)
が現れると全面的に置き換えられました。
また車両の保守管理面でも当時は蛍光灯の電源
(発電動機を使用していた)等不慣れであったと思われ、
他車と明確に区別する必要があったと思われます。
ナハ10は後年蛍光灯化されたため、
実質的にはナハ11との相違点はなくなったと思われていますが、
(外観上は全く同じと断定できます)
車内天井を見上げると、ナハ10の蛍光灯は
元の白熱灯の場所にサークライン(円形)が設置され、
当初から直管タイプのナハ11と区別できました。
外観について両形式は登場時のデッキドア形状のちがい程度の差であると
、一般的に考えられてきましたが、
当方が模型化(HOサイズ)するに当たり、
年代毎の写真を観察すると細部の変化が
ナハ10とナハ11では異なる点が見えてきました。
調査結果を分かり易くイラストで示したものを発表させていただきます。
またこのイラストを作成した直後に
TOMIXからHOサイズのナハ10・11が発売されたのですが、
実車と異なる問題箇所を発見したため箇条書きの検証結果も添付します。
なお、この2点の資料は当方が懇意にしている模型メーカーのオーナーに
次期商品の資料として提供してあるのですが、
数年後の今に至るも何ら活動が見られないため今回、
本サイト上で発表するものです。
見づらい箇所、疑問点ありましたら気軽に質問してください。
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