倶楽部メモ:客車倶楽部過去ログ集:客車列車の旅

倶楽部メモSP
「雑型客車」と言う名称・用語の問題
客車における「雑型」の本来の意味について・車体色の呼び方について


倶楽部メモ(431) 平成20年 6月16日〜 6月18日


投稿者

ど素人

投稿日

2008年 6月16日(月)18時38分32秒

タイトル

乗車した客車(私の場合)

himeikanai様、
興味深く拝読しました。私は高校卒業まで盛岡で過ごしました。
昭和40年代〜54年あたりまでの東北線雑形(編成)普通車は、
もう何でも乗ったように思います。
また、特急に昇格した「北星」に何度も乗りました。
最初は20系、また黒磯〜上野はEF58牽引でしたね。

昭和38年に急行「北斗」のオロネ10に乗ったのですが、2歳なので記憶がありません。
ただし10系は盛岡客貨車区内の「北星」に何度が乗せてもらいました。

12系臨時「八甲田」、定期「八甲田」のグリーン車(1度だけ乗った)も懐かしいです。


投稿者

クモイ103

投稿日

2008年 6月16日(月)23時41分36秒

タイトル

「雑形」について

 せっかく皆様が楽しく盛り上がっているところに水を差して恐縮ですが、
ど素人様の書き込みにある「雑形」という言葉、
用語の意味をおそらくご存知無い?と思われるので、
一点コメントさせていただきます。

 「雑形」(ざつがた)とは国鉄内部の正式な用語であり、
その意味は、車両の構造が国鉄の標準設計によっていないという事を表します。
主に客車と電車の分野で用いられ、
客車の場合は標準設計が定められる以前の明治期のボギー車を含みますが、
主には私鉄買収車が該当する他、
変わり種として貨車から客車に改造編入されたナニ2500も含まれるなど、
要するに「国鉄車両にしては変なやつ」を指す用語が「雑形」であるわけです。

 それがどうした事か、
押しも押されもせぬ国鉄制式客車の代表格オハ35やスハ43などを、
あろうことか「雑客」(=「雑形客車」)呼ばわりする誤用が広まってしまいました。
先日鉄道博物館を訪れた折り、蒸気機関車を指して
「でんしゃ」と言っている子供連れの親がいましたが、
まあ似たようなものと言えましょう。
それを違和感なく受け入れている人が少なからずいる事は、
客車の歴史を紐解く者として、実に遺憾なことです。

 ではオハ35やスハ43などを何と呼べば良いのか?と言いますと、
国鉄の現場では、20系以降の固定編成客車との対比において「在来型客車」
と呼ばれていたとのことですので、本当はそれがいいのでしょう。
ただ、関係者でないファンが呼ぶには
「旧型客車」もセーフだろうと私は解釈しています。

 なお、この件については、倶楽部メモ(354) 平成19年 1月 6日(土)の
私の書き込みもご参照下されば幸いです。
 本掲示板の管理人様も、正しい用語の使用には理解を示して下さっていますので、
話の腰を折るご無礼を承知で書かせていただきました。
(私も思い出話に参加したいのですが、作文に時間がかかるので
ペースに付いていけず、失礼しております。)


投稿者

ど素人

投稿日

2008年 6月17日(火)08時46分4秒

タイトル

雑形

クモイ103様、
ご教示ありがとうございます。
完璧に誤解していました。今後、気をつけます。
ところで「雑形」の誤用、これいつ頃からはじまったのでしょう?
そうとう昔からですよね...


投稿者

雑魚

投稿日

2008年 6月17日(火)10時51分27秒

タイトル

語法の妙味

「雑客」という言い回しの是非については、私が当掲示板に参加するよりずっと以前、
2000年 6月に成された議論も「倶楽部メモ」として残っていますね。総じて「雑」の
語感はあまり好感されていない様で、そうなると私「雑魚」の立場や、これ如何に?

クモイ103様には 御叱りを受けそうですが、大学(都内)時代に参加していた鉄道系
サークルでも「雑客」の表現は普通に使われており(大都市圏を基準とした、地方に
ローカル色を求める感覚の所産かも知れませんね)旧客で高校に通学していた私自身、
12系や14系の一貫した編成美に対し、色違いの「ツギハギ」も散見された旧型編成に、
雑多性を感じる意味で、然したる違和感もありませんでした。

動力区分の如何に関わらず、旅客車両の全体を「電車」として括る世間一般の感覚は、
さながら交通信号の「緑色」を「青」と称するが如く、市民権を得た印象があります。
本掲示板の様に、一定以上の見識を有する方々が集う場での話題ならともかく、然に
非ざれば「雑客」の語法も、旧客に郷愁ないし情緒性を求める限りにおいて、或いは
吝かでないかも知れません。

鉄道における語法の是非を挙げると、あれこれ、出て来そうですね。聞く処によると、
世間受けの良い「C57/貴婦人」も、異論が少なからずあるのだとか。


投稿者

ど素人

投稿日

2008年 6月17日(火)15時04分7秒

タイトル

碧(みどり)(あお)

語法の妙味様、
交通信号の「みどり」についてですが、
そもそも日本語ではグリーンのことを「みどり」とも「あお」とも
言ってきたのだからこれは正しい、という説や、
青信号が今よりも青かった時代に定着したのだ、
など、いろいろと聞いたことがあります。

ところで、旧客の茶色のことを、親世代はチョコレート色と
呼んでいたと記憶しているのですが、どうでしょう?
また、ぶどう色という人もいたように記憶しています。
(初期の濃い茶色の話と混同しているかもしれません)


投稿者

雑魚

投稿日

2008年 6月17日(火)17時33分29秒

タイトル

色調談義

▼ど素人様:
> 語法の妙味様

え〜と「雑魚」でございます。その他大勢、どうでも良い存在という事で(^^)さて、
かかる日本語の言回しですが「真っ赤に熟した」オレンジ色の柿や緑色の「黒板」等、
言わば「三原色」に準じた区分で捉える傾向が強い様に感じます。

ちなみに「三原色」の構成は、色料(塗料)と視覚(色光)で異なり、前者はカラー
印刷機のトナー・カートリッジにある様に「青・赤・黄」で、後者は画像編集ソフト、
ブラウン管式TVで御馴染み「青・赤・緑」です。信号は色光区分ですが、青色との
整合性において「緑」とは言えない、という事かも知れません。

> 旧客の茶色のことを、親世代はチョコレート色と呼んでいたと記憶している

ゴハチなどの茶色機や、鶴見線や小野田線の支線で御馴染みだった旧型電車に対する
形容で度々聞きましたね。旧客についてはあまり印象がありませんが、かかる表現は
充分あり得ると思います。

> また、ぶどう色という人もいたように記憶しています。

本来は、身延線の 115系など「ワイン・レッド」系の色調を意味すると思われますが、
国鉄が定義した「ぶどう色」は、なぜか「ミルク・チョコレート」風味で、私自身も
時々耳にした言い回しではありますが、どうにも違和感が払拭できません。ワインと
チョコレートは、相性が良いのでしょうか(^^)


投稿者

岩崎安房守義将

投稿日

2008年 6月17日(火)18時02分5秒

タイトル

現場に拠り・・・

管理人様、皆様、大変御無沙汰しております、岩崎安房にございます。
 3月以降、素頓狂な企画に首を突っ込みまして、
現在交通文化連盟から追い出されそうです(笑)
 いや、企画が潰れた腹いせに全部暴露してやろうか、
何て思いましたら、復活してしまいまして、更にストレス加圧の毎日でございます。
 雑魚様・・・
 ワインホワイトチョコレートは小生は美味と判断しておりますが・・・
色については国鉄の場合、色見本と呼称が決まっていましたが、
実は管理局によって納入する業者(競争入札)が別で、
その業者に拠り微妙に色合いが違っていたのであります。
 今日も例えば鉄道模型の塗装が、メーカーに拠り微妙に(時にかなり・・・)違うのは
この納入業者の違いにある様子です。
 さて、茶色は「ぶどう色」ですが、「青」と「緑」について、手前味噌な話ですが、
弊連盟事業の一つに「北総新選組」(流山新選組本陣跡観光案内)がございまして、
ここの制服(コスプレとは違いますよ!)は
「浅葱色」と言われる若干緑の掛かった薄い水色です。
 この色の呼称は古くから伝わっている・・・のだそうで、灰色が「ねずみ色」、
交直流急行・普通機材の赤が「海老茶色」とされているのも、
この伝統的呼称から来ているとか・・・
 青&緑については不明ですが、この関係もあるのでは?と・・・

 宣伝になって恐縮ですが、公用としての連盟ページでは
中々書きたい事が書けない事情がありまして、
まさに腹いせでブログなんぞ始めてみました。
 かなり鉄分の濃いものですが、皆様にもお楽しみ頂きたく
御案内をさせて頂きたく存知ます。

投稿者のホームページ


投稿者

クモイ103

投稿日

2008年 6月17日(火)23時05分34秒

タイトル

用語の問題

 やはりと言うか、いささか「熱い」議論を惹起してしまい申し訳ありませんm(_ _)m。
 改めて私の論点を整理しますと、
ひとえに「正式に定義された用語は正確に使いましょう」ということに尽きます。
そのことと、感覚的な「語法の妙味」とは全く別のものでありまして、
用語の定義に反しない限りにおいて、人それぞれの感覚による語法については、
何もとやかく言う意図はございません。

 この「用語の定義に反しない限り」というのが私のこだわる点です。
 雑魚様の言われるように、確かに「雑」の語感はあまり好感されていないようですが、
逆に車両称号規程で「雑形」に分類された車両は、
少なくとも公式には「雑形」と呼ばなければならないわけで、
それは語感の善し悪しとは関係ありません。
それを勝手に「『雑』は気に入らないから、
やめて別の言葉で言い換えよう」と言い出したら、
それはあたかも「『征夷大将軍』という言葉は長くて覚えづらいから、
歴史の教科書を書き換えて『大統領』にしてしまえ」とか、
「『日本国有鉄道』なんてめんどくさいから『JR日本』でいいじゃないか」
などというのと同じですよね。
「雑魚」様というHNも、ご本人が定めて名乗るいわば正式用語ですから、
何もひけを感じられることはないと思いますよ(笑)。
 「雑形」でない車両を「雑形」と呼ぶのも、その裏返しで同等の話ですよね。
「旧型客車は雰囲気が雑だから『雑形』でいいじゃないか」というのは、
「豊臣秀吉は関白だったけれど、雰囲気は将軍みたいだから『将軍』でいいじゃないか」
なんてのと、何か違いがあるでしょうか?
 どちらも同じ「歴史の教科書を書き換えてしまえ」という暴論に、
私には聞こえるのですが…。

 繰り返しますが、私が言いたいのはあくまで「正式用語」の用法です。
そこに感覚的な要素を持ち込むのは、筋が違うのではと申し上げたいわけです。
そうでない言葉は、人それぞれの感覚によって、
常識の範囲で如何様にでも使われればよろしいかと思います。


 あと若干の補足を。
◆「貴婦人」とか「女王」など感覚的なニックネームにはとやかく言いませんが、
蒸気機関車の略号である「SL」は正式用語です。
マスコミに多用されたことから「SL」という言葉を毛嫌いする方もおられるようですが
(その気持ちもわかるのですが…(^^;)、
本来は現場で使われる感情抜きの事務的な符号であり、
私はこれを使うことに全く抵抗はありません。

◆「ぶどう色」の語源はわかりませんが、これこそ超有名な国鉄正式用語ですよ。
昭和30年代初頭、国鉄独自の○○色○号という呼称が定められた際、
客車と電気機関車に「ぶどう色1号」、
電車に「ぶどう色2号」の基本塗色が指定されました。
のち昭和34年に塗色規程が改定されて、
直流電気機関車・ディーゼル機関車・客車・電車が
みな「ぶどう色2号」に統一されています。
 この色を「チョコレート色」など別のニックネームで呼んでも、
別に構わないと思います。
良くないのは、正式用語である「ぶどう色」を
何か別の意味に改変して使用することです。

 いつだったか、湘南色に塗り替えられていた身延線の115系に、
何かのイベントで国鉄時代のワインレッドを復活させることになりました。
ところが工場に「ぶどう色」と指示を出してしまい、
それを真に受けた工場が旧型国電と同じ「ぶどう色2号」に塗って出場させた
という“事件”がありました(工場に拍手!(爆))。
用語をおろそかにしてはいけないという教訓のように思います。
 さらに余談ですが、わずか1日で慌てて再入場し
本来のワインレッドに塗り直されたこの編成を、某鉄道模型メーカーが製品化して、
そのエラー塗色バージョンまでしっかり作って話題を集めました。
さすが「塗り替えのT社」(笑)。


投稿者

らん丸

投稿日

2008年 6月18日(水)00時16分27秒

タイトル

「雑型客車」と言う名称

 昭和55・56年頃の鉄道ジャーナルにおいて種村直樹氏が
10系以前の「非固定編成客車(と言わせてもらいます)」
について「雑型客車」という表現を用いたのが始まりでした。

恐らく、
1:「編成の自由度が利く」という旧型客車の特徴から名付けた。
2:当時、「急行●●を何故20系(もしくは12系・14系)にしないのか?」という
ある種の「旧型客車パッシング」が利用客・一部のファンの間にあったが故。
ということで氏は「雑型」と称したのだろう。


投稿者

マロネロ38

投稿日

2008年 6月18日(水)08時41分37秒

タイトル

雑型客車

種村氏よりもっと前にありますから、国鉄部内用語は確かだと:-
昭和30年11月25日発行(鉄道友の会車両調査部、編集責任者江本広一)の
「車両台帳客車遍その1.雑型ボギー客車番号変遷表」(ガリ版刷)
があります。今となっては大変貴重な資料です。


投稿者

仙コリ(管理人)

投稿日

2008年 6月18日(水)19時28分12秒

タイトル

「雑客」等の言葉について

 ここのところ「雑客」・「雑形客車」という言葉から
いろいろな言葉の用法の話題になり、多少脱線気味な点も見受けられますので、
管理人としての私の考え、お願いを記させていただきます。

 まずは「雑客」・「雑形客車」についてですが、そもそもが10系以前の
固定編成でない客車を総称する正式用語が無いことが問題の根本にあるようですが、
内部用語として使われているようである「在来型客車」を除いて、
「旧型客車」にしても「雑形客車」にしても、趣味人や趣味誌等の
いわゆるメディアから出来た用語だと思われ、
そういった意味では同じような立場?の言葉だと思います。
 私自身「在来型客車」という言葉はこの「客車倶楽部」での書き込みで知った状態で、
昔から「旧型客車」で通しており、この言葉に慣れているせいもありますが、
今後も基本的には「旧型客車」という言葉を使用していくと思います。
 「雑形客車」にしても実際にメディア等にて10系以前の客車の総称として
使われていたことも事実であり、その言葉に慣れ親しんできて、
それが当たり前と思ってきた方もいらっしゃると思いますし、
ここは専門家の集まりではないので、一概に全否定は出来ないと考えています。

 しかしここで問題となるのが、
「雑形客車」は本来別の意味の正式用語であるという点でして、
ここに集まってくださる皆様は少なからず「客車」に興味がある方のはずですので、
本来の「雑形客車」という言葉の意味は理解していただきたく、
やはり本来は間違いである総称としての「雑形客車」という言葉は
使用しないようにしていただきたいと思うのが本音です。

 そこで、あいまいな表現になってしまいますが、
10系以前の客車の総称としての「雑形客車」という言葉を全否定はしませんが、
「在来型客車」か「旧型客車」という言葉を使用していただくことを
強く奨励させていただきたいと考えます。
 この「雑形客車」にしても「ぶどう色」にしても、
国鉄時代の正式用語について知らない方が多数いらっしゃるようですので、
今後、「客車用語辞典(仮称)」の作成も考えていきたいと思います。

 次にお名前の件ですが、皆様それぞれに考えがあってお付けになったお名前
(ハンドルネームやWebネームというのでしょうか)でしょうから、
どのような名前でもよろしいかとは思うのですが
(ただし「通りすがり」等の2チャンネル等でよく使用されている、
いかにも無責任風の名前はNGとしますが)、
少々呼びにくい名前の方がいらっしゃるのも事実です。
 ○○様と呼ぶ分にはなんとか良いのですが、仮に「様」や「さん」を取ってしまうと、
一般的には侮辱だろうと思われる名前は、なんとなくですが呼びにくいので、
出来ましたらそのあたりも考慮したネーミングにしていただけると
助かるというのが本音です。
 もちろん最初に書いたとおり、お名前は基本的には自由ですので、
気に触った方がいらっしゃいましたら聞き流してください。

 長々とした文章になってしまいましたが、
この「客車倶楽部」を健全で活発な楽しい掲示板として
運営していきたいと考えていますので、
なにとぞ皆様にはご理解頂きたく思いますので、よろしくお願い致します。

投稿者のホームページ


倶楽部メモ(432) 平成20年 6月19日〜 6月22日


投稿者

EF5841

投稿日

2008年 6月19日(木)21時04分26秒

タイトル

「雑形客車」

客車ファンである者にとって、10系客車以前の車両を
雑形客車又は旧型客車との呼称を当てはめるのに抵抗を感じております。
時代に伴って旧型あるいは雑形と区分される場合もありますが、
「雑形客車」の呼称は、鉄道院、鉄道省の標準車両設計が確立した
中型客車以前の車両に当てはめるべき物と小生は理解しております。
昭和50年頃には、それぞれの形式が少数化し、
雑形とグルーピングされることもありますが、
客車ファン同士の議論においては、系列区分をした上で議論した方が
余分な誤解がなくなるのではないでしょうか。
スハ43系、オハ35系、スハ32800系、スハ32600系等とすれば、
車体構造、台枠、台車等の分類を含めて整理できるかと思います。


投稿者

ど素人

投稿日

2008年 6月19日(木)23時14分24秒

タイトル

編成

クモイ様の説明で、完全に納得したので、私としても「雑形」問題は
お終いにしてほしいわけですが....
私が雑形と書きたいときとは、オハ35系+スハ43系+10系+スロ62などで
編成されている場合なのです。
しかし、これからは具体的に形式名を書きます。


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