倶楽部メモ:客車倶楽部過去ログ集:客車列車の旅

倶楽部メモSP
指定客車と軍番号
謎のナロネ10・マイロネ1302・マロネ1403


倶楽部メモ(420) 平成20年 5月 3日〜 5月 6日


投稿者

ヒゲ無し雷鳥

投稿日

2008年 5月 6日(火)21時16分7秒

タイトル

軽量客車?

ご無沙汰しております。
先日手持ちメモの中から、どこからか書き写した
寝台車用品取扱細則なるものが出てきました。
寝台形式別にふとんや毛布、枕の備え付け数が記されているのですが、
オイネ30やスイネ30マイネ37等9形式の中にナロネ10も入ってました。
当時10系客車はまだ世に出てないはずで写し間違いか気になっております。
他のメモにもマイロネ1302マロネ1403など聞き覚えのない車番が散見されます。
ご存知の方がいらっしゃればご教示頂けませんでしょうか。
宜しくお願い致します。


投稿者

クモイ103

投稿日

2008年 5月 6日(火)22時12分16秒

タイトル

指定客車と軍番号

>ヒゲ無し雷鳥様
 オイネ30やスイネ30といえば、占領時代の連合軍指定客車、
 いわゆる接収客車または連合軍専用車ですね。
 マイロネ1302・マロネ1403の「1302」「1403」は、「軍番号」ですね。
 カタカナの読めない連合軍関係者が、数字部分だけが同じ別の車両を取り違えて
 混乱したのに懲りて、自分たちに分かり易い整理番号を定めたものです。
 用途別の番台区分になっていました。
 ちなみに、カタカナ記号と軍番号を組み合わせた標記は国鉄部内のものであり、
 連合軍に対しては記号部分を用いず軍番号のみでやりとりするよう
 指示されていたとのことです。
 この辺の事情は、河原匡喜(かわはらまさき)著「連合軍専用列車の時代」
 (2000年5月光人社刊) のP.95〜97に述べられています。

 マイロネ1302は国鉄番号マイロネ38 7、これはマロネ38 7の特別室を
 1等扱いしたために形式変更されていたものです。
 マロネ1403は国鉄番号マロネ37 124、これは昭和28年の車両称号規程改正で
 マロネ29 116となっています。
 ナロネ10というのは、手持ちの資料では該当するものが出てきませんでした。
 10という番号を持つ車両としては、寝台車でなく展望車で、
 軍番号2101の「スイテ10」こと10号御料車(現在も大宮の鉄道博物館で保存展示)
 がありますが…


倶楽部メモ(421) 平成20年 5月 6日〜 5月11日


投稿者

ヒゲ無し雷鳥

投稿日

2008年 5月 6日(火)23時51分10秒

タイトル

レスお礼

>クモイ103様
早速のご回答有難うございます。カナ+軍番号だったのですね。
が、ナロネ10に関しては、残り8車種の表記が
マイネ・マイロネフ、マロネ、マロネフ、マロネロ37
スイネ30、オイネ31、スイロネフ38と国鉄表記のため
本ホームページの客車資料館を見て
ひょっとして木造車では、と思ってました。

ちなみに細則によればナロネ10の備品としては
布団20、緞帳40、吊網20、男枕20、梯子10、洋服掛20とありますので
片側5列の長手2段寝台では、と想像しています。


投稿者

マロネロ38

投稿日

2008年 5月10日(土)20時02分10秒

タイトル

進駐軍番号

{髭ナシ雷鳥さん)

700-736(ナロ、オロ、スロ、スロハ)
801-806(アキ、オイ、ナミ、オミ)
901-912(チキ、ナハ、チホニ)
1001-1006(マイネ37)
110-1-1104(マイネ37)
1201-1209(マイネ38、マイネフ38)
1301-1311(マイロネ37、マイロネフ37、スイロネ37)
1401-1443(マロネ37)
1501-1510(マロネフ37、ナロネ20100)
等々
軍番号対照表が出てきました。(故浦原利穂さんのデーター)
3700番台までありますが、御必要なら管理人にコヒ°ーを郵送して
スキャナーでアップしていただきましょうか?


投稿者

ヒゲ無し雷鳥

投稿日

2008年 5月10日(土)23時19分49秒

タイトル

レスお礼

>マロネロ38様
わざわざ郵送して頂いてまで、手間をおかけするのは恐縮してしまいます。
10系客車登場前の10番台車両がカナ+軍番号表記ということで
疑問が氷解しました。
ご親切にありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。


投稿者

仙コリ

投稿日

2008年 5月11日(日)09時24分36秒

タイトル

ナロネ10?

ヒゲ無し雷鳥様のメモの「ナロネ10?」の疑問についてですが…

軍番号からすると、マロネロ38様もお書きになっているとおり軍番号1001〜1006
となっているマイネ37が該当し、定員もちょうど20名であり、
当時存在した鋼製客車のなかで寝台定員が20名という車両もマイネ37だけ
だと思うのですが、「マイネ」を「ナロネ」と写し間違える事はないですよね?
(元々の資料がという意味です)

となると木造客車かと考えるのですが、あいにく木造客車に関する資料は
あまり所有していなく…
私のわかる範囲で記載すると、上2桁が10となる木造客車のロネは
昭和3年の形式称号改定以降で

ナロネ10100(元ナロネ5110)
ナロネ10150(元ナロネ20560の一部・ナロネ20570)
ナロネ10170(元ナロネ20560の一部・ナロネ20580)

あたりが該当するのかと思いますが、各車両の寝台定員等の詳細はわかりません。
ちなみにこれらの車両は10000番台なので中形2軸ボギー客車に相当するのですが、
上記の車両の少し後に誕生した20000番台の大形2軸ボギー客車を見てみると

ナロネ20640・ナロネフ20660・ナロネフ20670等の寝台定員が
20名となっています。

資料の発行年度がわかりませんが、
軍番号表記があるとなると昭和20年代の中頃かと思われ、
これらの木造の優等客車はすでに荷物車等に改造されて
存在しなかったと考えられるのですが、木造客車について
(寝台定員等についてや、いつ頃まで実在したかについて)
詳しい方はいらっしゃらないでしょうか。

投稿者のホームページ


投稿者

ヒゲ無し雷鳥

投稿日

2008年 5月11日(日)14時55分36秒

タイトル

レスお礼

>仙コリ様
情報ありがとうございます。
ナロネ10000台という車両があったのですね。
ちなみに原文の時期ですが前後のメモから勘案するにS.21夏のようです。
またすぐ後のメモに「運用余剰2等車および2・3等車の取り扱いについて」
というメモがあり、ナロハ21、ホロハ82、オロ35他約50両が3等代用扱いと
なっている旨記されてました。


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