《EF81対ED75 》ですが、単純には決められません。
EF81は歯車比が小さく最高速度110kmED75は最高速度100kmと差が有りますし、ED75は重連総括機能付き。
EF81が性能が劣ると言うのは「空転が多い」「出力比が低い」と言った意味のことではないでしょうか。
カタログデーターでは ED75 700 定格出力1900kw 引張力14100kg 定格速度49・1km/h EF81(交流) 定格出力2370kw 引張力18200kg 定格速度46・6km/h となっており、そんな極端にはかわりません。
ただ、こういった数字上のことは鵜呑みには出来ませんし、
ED75とEF81は用途そのものが根本的に違うと言っても過言ではありません。
EF81はランニングノッチは直流機同様各組み合わせ終わりと弱め界磁しかなく、
フリーに設定できる交流機とはほとんど比べ物になりませんが…それも運用の便利さに交流機は押し潰されてしまいます。
奥羽・羽越線のED75 700〜EF81が良い例です。
ロングランするのにわざわざ交換などしていられない、というわけです。
なお93年暮れの上野〜青森間「あけぼの」牽引機のEF65・ED75からEF81への置き換えの際も
時刻はほとんど変わっていません。
客車列車ではそんな差は出ませんし、JR移行後は、東北スジの寝台特急列車は全て置き換えられてしまいました…が、
貨物はそのままED75を使っており、EF81の運用はほとんどありませんでしたね。
東北線の急勾配が絡んでくるわけなのですがこれも棲み分けの例ですね。
運用の便利さを重視するならEF81、性能を重視するならED75ということではないでしょうか。
単純な性能ではなく用途によって使う機関車を決めるわけです。
…なお余談になりますが仙山線が軌道強化したにもかかわらずEF71が入らなかった理由は、
オーバーハングの関係で車両限界に引っかかってしまうからでした。
むろんEF71が入れないと言うことはEF81も入れません。
ながらくED78を、最近ではED75700を使っています。こういうところも棲み分けの例です。 |