倶楽部メモ:客車倶楽部過去ログ集:客車列車の旅
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オハネ12・汚物処理装置
オハネ12のトイレ窓の形状について・汚物処理装置装着車の重量増



倶楽部メモ(278) 平成17年 6月26日〜 7月 9日

投稿者 北オク
投稿日 7月 1日(金)22時09分9秒
タイトル オハネ12の件
管理人様、皆様こんばんは。
以前、オロネフ10の件ではお世話になりました。

今回お邪魔したのは、オハネ12のトイレ窓の事でお聞きしたい事が有ります。
HO、トミックスのオハネ12を手に入れたのですが、トイレ窓が洗面所窓と同じ形状です。
手持ちのオハネフ12や横川文化村のオハネ12は20系の様な横長のトイレ窓です。
取説の写真も確かに洗面所窓と同じ形状なのですが、のちに改造されたのでしょうか。
それとも両車存在したのでしょうか。お分かりになる方おられましたら、ご教示の程お願い致します。

トミックスのオハネ12は10系ながらトイレのタンク化が施されています。
タンク化されたのは晩年の事かと思いますが、それならば晩年の車両をモデルにしたとも思われます。
10系寝台や20系はいつ頃からタンク化され始めたのでしょうか。合わせてご教示の程お願い致します。

投稿者 ア・ドン
投稿日 7月 2日(土)22時54分15秒
タイトル RE:オハネ12
鉄道ジャーナル82年12月号によれば、オハネ12の原型のナハネ11の形式図のトイレ窓は
原型と言うべき「洗面所窓と同様」な形状です。
またひとつ前のタイプであるナハネ10も落成時は同様のトイレ窓の写真がありますし、形式図も同様です。
ただナハネ10からナハネフ10の改造後の図面は横長のトイレ窓になっています。
オハネフ13の原型のナハネフ11も横長の窓です。
RMM95年11月号の供述によれば「昭和40年からは近代化改造としてアルミ折戸の開戸化、洗面所の高窓化などが行われ、
塗色もブドウ色2号から青15号となった。」とあり、その頃に改造されたものと思われます。
ただ、この手の改造は改造工場によってばらつきがあるのが当然・・・というのが通常であり、
トミックスの参考にした資料が便所窓未改造車であったのでしょう。
・・・その姿であればナハネは原型としても使えることも有りますし。
(カトー・マイクロエースのNのオハネ12は便所窓は改造後です。
・・・そのためマイクロのナハネ11は便所窓が考証とあわないです。
グリーンマックスのナハネ10は便所窓は原型ですが)

また、汚物処理タンクは晩年になってもつけている車は少なかったと思います。
上記のジャーナル11月号に掲載の「急行津軽」のオハネフ・スハネも処理タンクは未装備でした。
・・・気になるようであれ、もしくは実車に当てはまらないようであればタンクを撤去して
別売りパーツの便所流し管につけかえればよろしいでしょう。

ご参考になったでしょうか?

投稿者 ア・ドン
投稿日 7月 3日(日)02時16分19秒
タイトル Re:汚物処理装置
先月号である「20系固定編成客車特集」によれば1970(昭和45年)から取り付け本工事が開始され、
ナロネ20、ナロネ21、ナロネ22にはD1−L形(前位和式用)とD1−R形(後位洋式用)を取り付け、
ナハネ20、ナハネフ22、ナハネフ23にはD−L形(和式用)を設置した、と供述されています。
ただ、「地上施設の遅れにより改造されなかった車両も多く存在した。」ともあります。
20系でもこれなのですから、10系はさらに少なかったものと推定されます。

投稿者 北オク
投稿日 7月 4日(月)22時01分51秒
タイトル オハネ12の件
>ア・ドン様
ご回答有難うございました。

私も冷改前の車両の影響であろうと思ったのですが、トイレタンクが付いていて、
何だか分からなくなってしまいました。
ちなみに横川文化村のオハネ12(門サキ)は改造後(横長)トイレ窓に流し管でした。

やはり原型トイレ窓にトイレタンクは似合いません。うまく取り外せれれば交換します。

汚物処理装置装着車は晩年でも少ない様ですね。改造されないまま廃車になった車両が多かったのかもしれません。

投稿者 ア・ドン
投稿日 7月 5日(火)02時38分25秒
タイトル オハネ12補足
オハネ12をつかって編成を組む際で注意しなければならないことは、「オハネ12に電気暖房車はいない」ということです。
ナハネ11・オハネ12は西日本を主体に運用されていたため(北海道の500番台は除く)
運用の都合から1両も電気暖房は装備されませんでした。(本州への直通のなかった10系寝台500番台も同様。)
北陸・日本海縦貫・東北等のオハネ12に相当する使用車はスハネ16(もしくは改造前のオハネ17)になります。
・・緩急車でオハネ12に相当するオハネフ13は電気暖房をとりつけ、「津軽」等に使用されているんですが。
検修等で10系寝台にかかわった人、詳しいことをお願いできないでしょうか?

投稿者 こう
投稿日 7月 7日(木)14時00分32秒
タイトル 汚物処理装置・・
僕が在職の頃、関西では宮原区所属車には10系寝台でも汚物処理装置がつき、
向日町区の車両には当時最新の25形であっても汚物タンクはつきませんでした。
後に、向日町の車両にもつけられるようになりましたが、恐らく地上設備が出来ているかどうかで決めていたのでしょうね。
投稿者のホームページ

投稿者 スハ32
投稿日 7月 9日(土)13時47分3秒
タイトル 汚物処理装置
汚物処理装置は、タンクがかなり思いと思うのですが、客車の重量増にはならなかったのでしょうか?

東日本のスハフ42(おそらくパレオ投入時?)は、43系としては唯一汚物処理装置が装着されてますね。
あれのおかげで12系の連結必要なくなったみたいですが、
冬の只見線では、簡易式の汚物処理装置がオハ47に装着されたみたいです。
これは現物見て無いので、どんな構造か判りません。

倶楽部メモ(279) 平成17年 7月 9日〜 7月17日

ア・ドン
投稿日 7月10日(日)10時52分0秒
タイトル 20系と汚物処理装置
>>汚物処理装置は、タンクがかなり思いと思うのですが、客車の重量増には
ならなかったのでしょうか?

若干の増加はやはりあったみたいです。これまた先月号のピクトリアル20系特集によれば
「板谷峠を通過する「あけぼの」で牽引機関車(*原文にはありませんがEF71単機)の空転が多発したため
調査したところ20系客車の重量が増加していることが判明した。
これは汚物処理装置の取り付けや、北陸トンネル火災事故以降に施行した防火対策によるものとされた。
本来なら記号の変更(ナ級からオ級へ)をすべきだが、
特例として車両換算両数のみ変更し記号番号の左側に「三角マーク」を表記した。
対象となる車両はカニ21形・カニ22形・カヤ21形をのぞく20系客車すべてで、
1978(昭和53)年10月から12月にかけて書き換えた。」
とあります。

なお、これに関してですが、板谷峠での「あけぼの」EF71単機牽引は中止され、
ED78の所要両数が足りなくなったためと、そして24系置き換えのため、
国鉄最後の交流機の新製機ED78 12・13が製造されることになりました。

投稿者 スハ32
投稿日 7月10日(日)18時59分48秒
タイトル 客車の重量増
ア・ドン様。解説ありがとうございます。
先月にピクは、買い損ねてたので、読んでませんでした。
確かに峠越えのある区間では、一両単位では大した事の無い重量増でも
編成単位では、かなり影響ありますね。
 ナをオにするなど表記変更が必要な所をそのままにされたケースが、
他にもありそうな感じで興味があります。

投稿者 ア・ドン
投稿日 7月11日(月)20時29分23秒
タイトル 表記変更ミス
自重と表記がちがうというのは他にも例がありました。

ピクトリアル2004年7月号「オハ35系特集」によると
スハ42を近代化・軽量化改造したオハ36に電気暖房を取り付けた際、
自重増加で本来なら「ス」級のスハ40にならなければならないところを
誤って「オハ36 2000番台」になった例が3両ありました。
いずれも数年以内に本来のスハ40に改番されています。
番号は
オハ36 2082
オハ36 2114
オハ36 2119
となります。

投稿者 こう
投稿日 7月12日(火)11時11分1秒
タイトル 20系標記・・
汚物処理タンク自体はさほど重いものではありませんが、積車重量だと満杯になっていることが前提でしょうから、
標記の書き換えを要するような重量になったのでしょうか・・
あと、20系では1000台・・12系との併結改造された車両も、
自動ドアなどの重量増加で同じ状態になっていたかと思います。
投稿者のホームページ

投稿者 太田拓也
投稿日 7月13日(水)14時43分28秒
タイトル いろいろと
ア・ドンさん>
20系の増量マークは結構有名ですよ。児童書にも載っていたぐらいですから。
あと1984年の「八甲田」は定期が12系でした。14系かもしれませんが・・・
とにかくナハ21は1982.11以前の3往復中1往復だけです。
なおナハ21(「きたぐに」の583系にも同じことが言える)はシートピッチが広すぎて
「1ボックス占領して向かいに足を乗せる」ことが出来ないため夜行列車用としては一長一短であり、
「だいせん」の12系化直後にRJ誌が取材したときも筆者がサービスダウンと言いながら
深夜の福知山で"窓を開けて"駅弁を購入していました。

>汚物処理タンク
所属によってかなりばらつきがあるようですね。気動車特急「いそかぜ」は1990年代になっても垂れ流し式だったようですし、
九州に最後まで残った50系はトイレ用にスハフ12を併結していました。

>模型
オハネ12の場合、旧窓の制式図面をもとに、冷房化=最近だからタンク付と適当に作ったのでしょうか。
最近は結構厳密に設定を決めているようで、「鉄道ファン」誌の広告ではスカ線113系が1990年代の設定だったり
(JRマークとか各種装備に影響)、スーパーホワイトアローが登場時と現在の2バージョン同時発売
(スカートとか細部が違うらしく、uシートを追加するだけではすまないらしい)だったりしていますが。

岩崎安房守義将さん>
編成中の重量調整、ものすごい苦労があったんですねぇ。

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