倶楽部メモ:客車倶楽部過去ログ集:客車列車の旅
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スロハ32組み込みの編成について



倶楽部メモ(103) 平成13年8月24日〜8月27日

投稿者 急行比叡
投稿日 8月26日(日)20時04分41秒
タイトル スロハ32 
本文  こんにちわ。急行比叡です。
 突然ですが、今年の春に大井川鉄道のSLに乗りました。
オハ35を4両繋げた間に元西武の車両を改造したお座敷客車が組み込まれていました。
蒸気暖房と言い、その蒸気を使って燗をつけられた酒の味と言い、
酒飲みでオールドファンの私にとってなんとも言えない旅でした。
 ところで話は変わりますが、優等列車の編成を見てみると、スロハ32を組み込んだものが
見当たらないのですが、この車両はどのような編成に組み込まれていたのでしょうか。
1950年代の編成を中心にご教示いただけないでしょうか。よろしくお願いします。

投稿者 クモイ103  
投稿日 8月26日(日)21時47分52秒
タイトル Re:スロハ32 
本文

急行比叡さん、こんにちは。
 スロハ32・・・小学生の頃、デパートの模型売り場で16番の完成品を見て、
「グリーン車と普通車の半々の客車があるのか」と単純に思って眺めていた印象があります。

 さて、この手の半室2等車は、残念ながらほとんど優等列車には使われなかったのではないか
と思います。
特に東海道筋では、普通列車ですら全室2等車が当たり前で、中には2両連結した列車もあったくらい
ですから、まして優等列車にスロハの出番はなかったでしょう。
高崎線クラスの亜幹線になると、スロハ38を組み込んだ普通列車の記録が
RJ誌別冊No.27「JR・民鉄客車列車大追跡」に載っています。
スロハ32も、こうした列車が主な活躍の場だったのでしょう。

 いわゆる優等列車ではありませんが、特別な用途の話ならあります。
 RP誌1958年(後に1953年(昭和28年)に訂正)2月号所載、御料車14号登場時の紹介記事
によると、それ以前、皇太子殿下(当時・現在の天皇陛下)御乗用としてスロハ32が1両(予備1両)
指定されていたということです。
 また、1950年に進駐軍の指導で作られた特別職用車(インスペクションカー)には、
スロハ32を改造したものが何両かありました。のちに原形式に復元されましたが、
その際北海道用として100番台になっています。


投稿者 急行比叡  
投稿日 8月27日(月)08時11分43秒
タイトル RE スロハ32
本文  こんにちわ。急行比叡です。
 クモイ103さん、ご教示ありがとうございました。
2等と3等の合造車は、亜幹線の普通車に組み込まれているのが多かったんですね。
すると、この車両を組み込んだ列車はC57やD51なんかが引くのが適当ということでしょうか。
 では。

倶楽部メモ(104) 平成13年8月27日〜8月31日

投稿者 車掌@仙コリ  
投稿日 8月27日(月)12時05分15秒
タイトル RE2:スロハ32について
本文

スロハ32についてですが、クモイ103さんの書き込まれているように、主に亜幹線の
普通列車に組み込まれているのが多かったと思われますが、手持ちの資料を調べたところ
1950年代には、急行「青葉」「みちのく」「大和」「伊勢」等に連結されていたようです。
参考までに編成例をあげますと
1956年11月19日 急行「みちのく」上野−青森 常磐線経由
荷物車 マニ60
1号車 スロ54
2号車 オロ35
3号車 スシ28
4号車 スハ43
5号車 スハ43
6号車 スハ43
7号車 スハフ42   
8号車 オロ41 (上野−仙台)
9号車 スハ43 (上野−仙台)
10号車 スハフ42 (上野−仙台)
11号車 スロハ32 (仙台−青森)
12号車 スハフ42 (仙台−青森)
といったもので、あまり一般的ではなかったようですが優等列車にも連結されていた
事があるようです。

参考資料:デジタル版 国鉄名列車編成史 急行・普通列車編  弘済出版社
PS.この参考資料には他にもたくさんの編成例が掲載されていますので(CD−ROM)
   編成調べ等にたいへん重宝するお勧めの資料です。


投稿者 クモイ103  
投稿日 8月27日(月)12時33分58秒
タイトル スロハ32と「みちのく」 
本文  車掌@仙コリさん、急行比叡さん、
スロハ32の優等列車使用については、うかつなお答えをしてしまい、ご迷惑をおかけしました。
 1950年代という事は、急行列車の2等車が原則として特ロのみになった昭和33(1958)年
10月改正よりも前の時代のイメージなのですね。
どうも私の頭は上記改正以後のモードになっているのと、また、スロハ32は昭和40年代に入っても
一部現役で、最後の並ロとして紀勢本線ローカルで使用されていた記録があるので、
普通列車用という先入観が先走ってしまいました。
 ところで、車掌さんご紹介の「みちのく」で、11・12号車が仙台−青森となっていますが、
これは上野−仙台間東北急行「青葉」の付属編成が仙台から「みちのく」に継承されて
青森まで直通するものだったと思います。
車掌さんのコメントにも「青葉」に連結されていたとありますが、
これと同一のものだったかも知れませんね。

投稿者 横山@車両名鑑  
投稿日 8月27日(月)12時59分18秒
タイトル RE3:スロハ32について
本文

私はあまり運用編は詳しくないのですがスロハ32はすでに車掌さんも書き込まれている通り、
1950年代には優等列車中心に組み込まれています。車掌さんがご紹介されている以外にも
急行「まりも」「鳥海」「大雪」などに実績があり、「くろしお」をはじめ準急運用にも多用されて
いたようです。

クモイ103さんの仰っている皇太子殿下御乗用車はスロハ32 67のことですね。
車体中央部に寝台が設置されていたようです。新小岩工で改造されたというのも珍しいことです。
一説に当時のCTSがうるさかったからとか。では、失礼いたします。

投稿者のホームページ

投稿者 車掌@仙コリ  
投稿日 8月27日(月)21時07分44秒
タイトル RE4:スロハ32について  
本文 クモイ103さん、横山@車両名鑑さん、スロハ32について補足ありがとうございます。
先の私の書き込みで「あまり一般的ではなかったようですが優等列車にも連結されていた」
と書いてしまいましたが、横山さんの書き込みの通り、1950年代には優等列車中心に
組み込まれていたようですね。
また「みちのく」に連結されたスロハ32の件ですが、クモイ103さんの書き込みの通り
上野−仙台間は急行「青葉」に連結されていたようです。
急行「青葉」は一時期、急行「鳥海」も併結しており複雑な運行体系だったようです。
参考までに1957年10月時点の編成は
3号車 スハニ   (上野−仙台)
4号車 スハ    (上野−仙台)
5号車 スハフ   (上野−仙台)
6号車 スハ    (上野−仙台)
7号車 スロ51  (上野−仙台)
8号車 スロハ32 (上野−青森)
9号車 スハフ   (上野−青森)
(8号車)スハニ  (福島−秋田)
(9号車)スハ   (福島−秋田)
10号車 オロ    (上野−秋田)
11号車 オハシ30 (上野−秋田)
12号車 オハ    (上野−秋田)
13号車 オハ    (上野−秋田)
14号車 スハフ   (上野−秋田)
となっていたようで、福島で10−14号車を切り離し、その編成に(8・9号車)を
連結し「鳥海」として秋田に向かい、9号車までは「青葉」として仙台まで運行して、
さらに8・9号車は、常磐線経由で運行してきた「みちのく」に連結して青森まで運行
という複雑な運用であったようです。

投稿者 今泉  
投稿日 8月27日(月)23時57分32秒
タイトル RE5:スロハ32について
本文 こんばんは。
優等列車に連結されたスロハ32はいろいろ出ましたので、家で見つけた他の例を...(^^;)
「ジュラ電からSL終焉まで」(弘済出版社)p.8の仙山線の写真で、
ED17+ホヌ30+オハユニ61+スロハ32+ハ+・・・ (昭和38年)
という凄い?編成がありました。
もう一つ、「続ジュラ電からSL終焉まで」(同)p.16上の碓氷峠の写真にも、
ED42+ハ×4+ハ(W屋根)+ハ+スロハ32+マニ+スユニ+ED42×3
という準急列車(昭和38年)が出ていました。
投稿者のホームページ

投稿者 伊藤正宏
投稿日 8月28日(火)00時57分06秒
タイトル スロハ32 67の成れの果て
本文

 皆さん、お久しぶりです。

 スロハ32 67の話題がありましたので、興味深くROMしていました。
弊サイトに スロハ32 67改造のマニ36 2018の写真を掲載しています。広窓は全く残っていませんが、
名車の成れの果てだと思うと感慨深いです。よろしかったらご覧下さい。

投稿者のホームページ

投稿者 クモイ103  
投稿日 8月28日(火)12時23分37秒
タイトル 訂正します
本文

 スロハ32について、皆さんいろいろとフォローして下さり、ありがとうございます。
 さて、ログを見返していて、誤りに気付いたので訂正します。8月26日の私の文中、

> RP誌1958年2月号所載、御料車14号登場時の紹介記事

と書きましたが、1958年(昭和33年)でなく1953年(昭和28年)が正当です。失礼しましたm(_ _)m。
昭和頭で西暦を書こうとしたので混乱しましたf(^^;)。

 余談ですが、Nゲージで14号のコンバージョンキットを入手したので、じっくり料理したいと思います。
1号などと違い、14号は一般用客車との混結で編成の自由度が高いので、
模型的には面白い題材だと思います。


投稿者 急行比叡  
投稿日 8月29日(水)08時56分46秒
タイトル ありがとうございます
本文  こんにちわ。急行比叡です。皆さん、ご教示ありがとうございます。
スロハ32は東京から西の方に向かう有等列車よりも東北や北海道のそれに組み込まれることが
多いようですね。急行「伊勢」となると15両もあるし…。どう遊ぶか悩む車両ですね。
 では。

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